chikoのSims3日記

The Sims3のSS中心な日記です。

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My Love Song : Chapter.24 - Bliss -

大変お待たせ致しました。
今話は内容を詰め込んでしまったので、画像と文章、共に多めとなっておりまして・・・(汗)
お時間の宜しいときに読んで下さったら幸いです。

それでは、続きからご覧下さいませ。

一部、パートナー以外との性表現がございますので閲覧の際にはご注意下さい。

                                                          






”己の身を犠牲にしても愛する家族を守る”
彼女の両親の行動は 私には理解不能だった。

MLS24 SS-01

あの娘の為に咄嗟に海へと飛び込んだ この瞬間までは










MLS24 SS-02
「病院には連絡した。救命処置は・・・・アンタがしたのか?」
「あぁ。」

苦しげな吐息とともにはき出された返事。
先の言動からすると、人命救助にたけた軍の関係者だった男。
いったい・・・何者なのだろう。






MLS24 SS-03
雑念を振り払い彼女の状態を診察したところ、既に水も吐き、脈も呼吸も微弱だがしているようだ。






程なくして救急隊が到着し、彼女をうちの病院へ搬送するように指示を出す。



MLS24 SS-04
「アンタも念のために病院に連れていくから、救急車に乗ってくれ。」
「俺は大丈夫だ。彼女を助けようとしたもう一人の男の姿が見えないのが気になるから、このまま捜索を続ける。」


そう言えば、キャンキャン喧しいガキと一緒に現れた男がいた気がするが






「処置に集中していたからそいつが海から上がったのを見かけなかっただけじゃないのか?」
MLS24 SS-05
「そうかもしれないが・・・・・。だとしたら何故、ここに居ないのか・・・・・・」
「考え込むのは後にして、ここは医者の言うことに従ってくれ。彼女のことが気になるんだろう?」

渋る男を無理矢理救急車へと押し込んで病院へと向かった。











その場の素早い救命処置が功を奏したのか、お嬢の容態は軽いものだった。
しかし、数日経っても意識が戻らないままだ。

MLS24 SS-06
「お嬢、いい加減起きてくれよ・・・・。なぁ・・・!」






「もう目を覚ましてもおかしくないんだろ?。彼女は生きるという気力が薄いのかな?」
MLS24 SS-07
「体格は標準より貧相だが、馬術が出来るなら体力も人並みにありそうだ。
 エドの言うとおり、あとは本人の生きる気力の問題かもしれんな」




お嬢は内向的で後ろ向きな思考に囚われやすい傾向にあるから、そう思われてしまうこともある。
でも、お嬢は自ら命を捨てるような、そんな悲しいことはしない。



なぁ、お嬢は俺を置いていったり、しないよな・・・・?



MLS24 SS-08
「こら、お主まで思考の闇に囚われてどうする。今はただ、声をかけ続けてやるのが得策だろう。」


「だな。この眠り姫にはキスして起こしてくれる専属の王子が居ないようだから、引き戻すにはそれしかないかもな。」


ニヤニヤと笑いながら言っているのがわかるぞ、ヤブ医者!






MLS24 SS-09
「うむ。ジョニィ君この際だ、ここは一つ試してみるか?」
「・・・・・な、な、何言ってんだよ、バカヤロウ!!」




キ、キ、キ・・・キスだなんて・・・・キスだなんてそんな・・・・・
あんなんで起きるのは童話の中だけだろ・・・!






MLS24 SS-10
「額へのキスは自ら進んでやっていたのに、今更何を躊躇っておる?」
「ほ?ほほぅ・・・・二人はデコチュウ済みなのか。それはそれは・・・・」

真剣な顔で言ってのけるオッサンと、明らかにこの状況を楽しんでいるヤブ医者の下世話な笑みが纏わり付く。
なんでお嬢の一大事に俺が辱められているんだよ。そんなのおかしいだろ?

てか、何度も指でつつくなよな!






「じゃあ、僕がチュウしてみようか?」
「あ、そんなもんで起きるなら、俺もやるかな!」
MLS24 SS-11
「「・・・・・・ボウヤに殺されるから、二人ともやめておけ」」






「アンタ達な・・・・。こっちは真剣に心配してるんだから、からかってんじゃねぇ!

MLS24 SS-12
 だいたい、アンタらなに屯ってんだ?どっか行けよ-!」
「わかったから病院内で騒ぐな。俺は彼女の外傷・・・古傷が気になってるだけだから、また出直すよ。」



MLS24 SS-13
「うるさい番犬が居ないときにでもね。」






レオネルは愉快そうにヒラヒラと手を振りながら兄弟達を伴って出ていってしまったが、
言葉少なに部屋の隅に佇んでいた男が一人立ち止まっていた。

MLS24 SS-14
「・・・・・・。父上の愚行を未然に防げず、すまなかった。」
「リカって言ったっけ?謝罪はお嬢が起きたら直接言ってくれよ。俺に言われても、だからさ・・・。」






MLS24 SS-15
「私の名前はリカルドだ、勝手に略すな!君の脳みそは犬以下なのか・・・?
 今、私が言ったことは忘れてくれていい。邪魔したな。」






・・・・・・言いたいことだけいって、去っていったぞ?
番犬だの犬以下だの・・・・なんて失礼な兄弟なんだ。

MLS24 SS-16
「フッ、直情家のジョニィ君には的を得た表現だな。」


ここにもシツレイなのがいたよ、おい・・・。






「チッ・・・。俺、ちょっと外の空気吸ってくるわ。」
MLS24 SS-17
「フフ、私とお主の仲だ。今更、私相手に取り繕わなくても良いのではないか?」



どうして皆、冷静なんだよ。
お嬢が大変な目に遭ったのに、どうしてそんなに大人な対応が出来る・・・?

なんで俺だけがこんなに不安なんだ。






MLS24 SS-18
「君の父上はまだ発見されていないそうだが・・・。私の前では虚勢を張る必要はない。
 君はまだ若いのだから、年相応に行動しても良いのだぞ?」

「・・・・・・ガキ扱いするなよ。けど・・・・ありがとな。」




”いつでも甘えてくれて良いからな。”
病室を出る時に微かに耳に届いた温かな言葉。
なんで、あのオッサンは誰にでも優しいんだよ・・・。

アイツみたいに他人を気遣っている余裕なんて俺にはないのに・・・・・。






MLS24 SS-19
あの時、お嬢を救助しようと海に飛び込んでから行方が知れない父。
父の専属秘書の女が叫きちらしながら海岸を走りまわって探していたけれど見つからなかった。

- 連絡手段である携帯電話は崖の間際に脱ぎ捨てられていた上着に入っていた。
  もし身に着けていたとしても、海の中で使い物にならなくなっていただろう。 -






連絡手段もないまま行方がわからなくなり、お嬢のこととオヤジのことを母に告げたとき、母の息をのむ吐息が電話越しに伝わってきた。


MLS24 SS-20
ドサリと言う物音と共に周りの騒がしい声が聞こえてきたときには心が冷えてしまったけれど
母の動揺を悟ってなるべく冷静でいようと必死で取り繕い、母の同行者 -口調は女性的だが男?- へと事情を告げた。

その同行者も取り乱していたが、気を失った母が無意識に腹部を庇っていたことを不審に思い、近くの病院へと連れて行ったそうだ。





そして・・・・年の離れすぎた兄弟が出来ていたこと、そして、母子ともに無事だったことを知らされた。






母さんが大丈夫だったのだから 俺のオヤジが母さんを残して簡単に死ぬわけがない。




MLS24 SS-21
大丈夫だよな、きっと・・・・。二人とも無事であってくれよ・・・!




俺の願いも虚しく お嬢の意識も戻らないまま、オヤジの行方もわからないままに時間が過ぎていった。










MLS24 SS-22


『大変だ!人が倒れてるぞ!』
MLS24 SS-23
『溺れたのかしら?早く助けないと!!』


『おい、しっかりするんだ!俺の声がわかるか?!名前を言えるか?!』

『・・・・・・。      ・・・・。』












「あ、やっと目が覚めた?
 海辺に散歩に出たらあんたが波打ち際に座礁したトドみたいに打ち上げられてて、ビックリしたわよ」


「・・・・ト・・・ド・・・?」

ぼんやりとした目で声の主の方を見ながら周りを見渡してみると、どうやら民家の寝室のようだった。






MLS24 SS-24
「あんたったら、自分の氏名だけを言って気を失っちゃったんだもの。仕方なく、居合わせた人に私の家に運んでもらったのよ。」


助けてくれたらしい人物が熟々と何かを言っているが、己の頭の中に霞が掛かっているようでどうも把握しづらい。






「失礼ですがお姉さん、此所はいったい?そして、なぜ俺はこんな所に?俺は泳げないはずなのですが・・・」
MLS24 SS-25
「・・・ん?自分より年上な人に”おねえさん”って言われるのは心外だよね?。
 概要はさっきも言ったけど、あんたは数日前、波打ち際にずぶ濡れで倒れていたの。」






「あんたは”アノ”有名なアントニオ・ゴーチェさんでしょう?
MLS24 SS-26
ご家族には連絡してあるから、そろそろ向かえにくるはずよ。」

「は、はぁ。」
「うーん・・・。外傷はなかったようだけど、頭でも打ってるのかしらねぇ・・・。」

そうボヤかれても、己自身が解らないから聞いているわけで・・・・。





大体

「俺には家族なんて居ない。」
「は?そうなの?おかしいわね。身元を調べたときにインターネットには家族写真が載っていたのに、どういうこと?」
MLS24 SS-27
 ・・・・・ま、混乱しているのだろうから、もうちょっと休んでいてよ。」

あとで消化に良いものを作ってあげるからさ。


女性が部屋を立ち去ると直ぐに己の意識は闇へと吸い込まれていった。












「・・・・・・一度起きたのだけど、まだ寝ているみたいですよ。」
「意識はあるのね?!あぁ・・・良かった・・・!」

女性特有の軽やかなまろい声が耳に届き、何か夢を観ていたらしい己は現実へと引き戻された。



「・・・っ!!あなたっ!!大丈夫なの、あなた?」
「う・・・・ん・・・?」
MLS24 SS-28
「あなた、無事だったのね!! ジョヴァンニから連絡を受けたときには、貴方は死んでしまったのかと絶望したのよ・・・」






MLS24 SS-29
特徴的な紫の髪を纏めた女性の姿が 視界いっぱいに溢れた。






「・・・・・・・・・・。」
「あなた・・・?」

MLS24 SS-30
「・・・・・・子猫ちゃんはこの家のお姉さんの知り合いかな?」
「え・・・・・・子猫?違うわ、こちらの方はあなたを保護したって連絡を下さったのよ。」

伝わっているようで、そうではない。
二人の間に言いしれぬ空気が漂っているかのようだ。







「そう言う意味じゃないんだ、マドモアゼル。
MLS24 SS-31
 貴女は”俺”の事を知っているのか、と、聞きたかったんだけど。」


コロコロと表情を変える女性達にこちらが驚いてしまう。






MLS24 SS-32
「あなたどうしたの?私のことを”子猫”だなんて・・・。
 余所の女性に言うような言葉でからかっているのかしら?」



ただ知りたいだけなのに、答えてもらえないとはな。






MLS24 SS-33
「”申し訳ないのですが、俺は貴女のことを存じ上げません。
 貴女は一体、どなたですか?俺のことをなんでそんなに心配しているのでしょうか?”
 ・・・・・・こう言えば、お解りだろうか?」

「なっ・・・!?」


一瞬にして凍り付いてしまった空気に、家主の「ありゃぁ~・・・」と言う気の抜けた声が響いていた。
この紫の髪の女性には悪いけれど、己の状況が把握出来ていないのに他人を気遣っていられるわけがない。






MLS24 SS-34
「幸い・・・か、どうかは疑問だけれど・・・。意識はハッキリしているみたいだし、今日の所は夫人もうちに泊まっていって下さい。
 ゴーチェ氏のことは後で相談しましょう?」

「・・・・はい。」








話が付いたらしい女性二人が部屋を去ると、緊張感が漂っていた部屋の空気が和らぐ。
わけが分からないまま溜息をつくと、何故か胸の奥がツキリと傷んだ気がした。

MLS24 SS-35
俺の周りには、あんな風に見た目も態度も控えめな女性は居なかったはずだ。
その女性が”あなた”と言い、親しげに、心底心配そうにしていた・・・。


俺は何かを忘れてしまったと言うことなのか・・・?








「フゥ・・・。言動が変だとは思っていたんだけど、まさかの記憶喪失ってやつとはねぇ。
MLS24 SS-36
 察するに、学生時代まで記憶が逆行しちゃっているようだけれど。」
「さぁ?自分ではよく解らないな。」

「そう・・・、ローズさん泣いていたわよ。気の毒ね。
 とにかく、明日にでも病院に連れて行くことになったから、それまでちゃんと休んでおくようにね」

「あぁ。」









ローズと言うらしい紫髪の女性を、どうやら俺は傷つけてしまったようだ。


俺はどういう生き方をしてきたのだろう。
家主に借りたパソコンで俺という人間を調べてみたが・・・・どの写真も俺は中年のオッサンだった。

MLS24 SS-37
正直、調べてしまったことを後悔している。
インターネットというものは悪意に満ちているのか・・・!?恐ろしいことだ。


・・・・・・・・・・。
それでも・・・・家族写真には、俺らしき男の傍らに、あの冴えない見た目の女性と見知らぬ子供や青年達が一緒に並んでいた・・・・・。






「こんな状態をドリスに見られでもしたら、爆笑されそうだよな・・・・・・。」
MLS24 SS-38
「・・・・・ドリスさんのことは覚えているの。彼女とはただならぬ関係のようだものね・・・。」

いつの間にか近くに居たらしい女性が、小さな声で憂いを呟く。
悲しさに満ちているその声に己の胸が再び、ツキリと傷んだ。







MLS24 SS-39
「でも、彼女はあなたが思うようには身勝手な人じゃないわ。心配はしても笑ったりはしないわよ。」
「そんなこと、言われなくても知っている。俺の友人なのだからな。」



「・・・・。そうね、私には関係ないことだわよね。ごめんなさい・・・。」

この女性のことを知りたいのに、どうしてか冷ややかな言葉が溢れ出そうになってしまう。






未来の俺の妻であるらしい、女性。
悲しみを滲ませた顔でみつめられ続けるくらいなら、『何故私を忘れたの?』と、詰られた方がマシだ。






MLS24 SS-40
「子猫ちゃん・・・。」

締め付けられるような胸の痛みに耐えきれなくなって目の前に居る女性を掻き抱いてしまう。







「ッ!!離して!
 あなたの言う”子猫ちゃん”は、その他大勢の女性達を呼ぶ時に名前だと間違う恐れがあるから使っていた。
 残念ながら私はその事実を知っているのよ。」
MLS24 SS-41
「私のことも同じように呼ぶけれど、あなたは妻である私の名前も他の誰かと間違うって言うの?」





「私や子供達のことを忘れているくせに表面上だけ優しくしないで。馬鹿にしないでよっ!!」





この女性は夫である俺を愛してくれているから こんなにも悲しんでいるのだろうか
それでも、記憶をなくしてしまった俺には彼女を慰めることも叶わない。




彼女が求めているのは ”俺”ではないのだから・・・・・。






MLS24 SS-42
「表面上、か・・・。自分でも対応しきれていない事態だから大目にみてほしい。 なんて思ってしまうのは俺らしくないな・・・。」




俺には人に言いたくない過去があるということを、この女性はおそらく知らない。
俺が拒絶しているからこそ、彼女もこんな態度をとってしまうのだろう。






MLS24 SS-43
「これを言ってしまったら貴女に嫌われてしまうかもしれない・・・・・・。そんな過去が、俺 - アントニオ - にはあるんだよ。」




学生の俺のことも含めて、彼女の知らないであろう”俺”

人の親になっているらしい、今の俺からしたら暴かれたくはないだろうけれど
取り繕っているのがこのご婦人にはバレてしまったのだから、止むを得ないよな?








拒絶するかのように身を固くする彼女の手を引いて 俺はベッドへと座った。

「夜が明けるまでまだ時間がありそうだ。
 迎えが来るまでには終えるだろうから、俺の話を聞いてくれるかい?」
MLS24 SS-44
「・・・・。記憶が戻った後に、あなた本人から聞きたいところだけれど。
 あなた・・・いえ、あの人は何でも一人で抱え込むから言ってくれなそうね。」



過去がなくても この女性は母なる海のように 慈しんでくれているのだ。
学生時代の”俺”でも解るのに 今の俺が気付いていないわけがない。






俺の蛮行の所為で拗れてしまう糸なんだ。俺が修復しても良いだろう?


「さて、乱痴気騒ぎが学生である俺のライフワークだと言う噂は、ご存じだろうか?」
MLS24 SS-45
「・・・・・・えぇ、恥ずべき事だけど、タブロイド紙に連日載っていたから知っているわ。」



表面上の俺と本当の俺。
両方を知ったとき、彼女からの愛はどう形を変えるのだろう。






「そう、『恥ずべき事』だと言えるね。
MLS24 SS-46
 けれど世間が思い描いている男を演じるのは、楽なんだ・・・・・。」











幼い頃から賢い部類に入る”俺”は世間の受けが良かった。
人一倍勉強に励んでいても不思議と遊ぶ時間ができて、それなりに謳歌していたものだ。
腹の探り合いなんてモノは幼少時には飽きていたし、女性を知ったのはまだ年端もいかない頃だった。






MLS24 SS-47
父の何番目かの結婚相手(継母)が父の留守中に義理の息子を誘惑して、自分の好みに育つよう、
ベッドの上でのマナーを教え込んだという・・・。

そんな、三流小説のような過去。在り来たり過ぎて笑えもしない。






『父のようにはなりたくない。』
その一心で勉強して飛び級制度を使って若くして大学に入学し、早々に家から飛び出てみたが
世間の奴らは『俺』という個人を認めてはくれなかった。






MLS24 SS-48
長年ゴシップ記事を賑わせてきた父に似た息子。しかも、実家が金持ちときてる。
世間が勝手に作り上げたそのイメージから逃れることが出来なかった。







知識を増やす目的で大学を渡り歩いたはずが、
MLS24 SS-49
ドリスや浩介に出逢った頃には既に俺は女性に関してはスレきって、剰え開き直っていた。




ゴシップを鵜呑みにして俺という個性を見ようとしない、金と名声だけが目当ての女達。
そんな奴らに手玉にとられるくらいなら、こちらが主導権を握って軽く遊んでやる方がいい。
そう信じて疑わない愚かしい人間。それが、アントニオ・ゴーチェだ。






本当の愛情など知らずに育った己には、どれが本物なのかなんて見極められる筈もない。
なんてお子様な、なんて独りよがりな・・・。




どうしようもない人間。







MLS24 SS-50
愛などという信用ならないものよりも、当たり障りのないその場限りの情事を楽しめる女友達。
俺という個性は彼女達が勝手に作り上げたものであって、俺自身のものではない。


それでも、一々否定するのも愚かしくて煩わしい事だから
俺の彼女を気取っている女に問いただされたときには にこりと笑って、終演を告げる。





一族の跡継ぎだから未来は決められている。今を逃したら何もできないのなら、学生時代だけでも楽しもうじゃないか・・・。





そんな・・・最低なヤツなんだ、俺は。
MLS24 SS-51
なにが、『父のようになりたくない』だ。馬鹿げてる。









MLS24 SS-52
「女性関係が派手って言っても、避妊はちゃんとしてるし、女達にも念を押しているよ。
 たぶん、隠し子なんかは居ない・・・・と、思う。」

だから安心して?・・・・なんて言ったらこの上品な女性に引っぱたかれるのだろうか。
それも、良いかもなぁ・・・・って、巫山戯ている場合じゃないな。







MLS24 SS-53
本当の話を信じてくれるかどうかは別としても、俺の話をちゃんと聞いてくれる女性が居るって良いよな。
今の俺はきっと幸せなのだろう。未来の自分が羨ましいというのは変な感情だけど、全くもって羨ましい。







「・・・・・・・・・・。」
MLS24 SS-54
「赤くなったり青くなったり、子猫ちゃんは初心で可愛いね。」




身体の下の方がムズムズとしているのは、オットとして身体がツマに反応しているという、ソウイウ事態なのか?
・・・・・・いい歳してそうなオッサンなのに?


ふ・・・。
表面上を取り繕う俺が、表裏のなさそうな慈愛に満ちた女性を娶った。
その事実がやはり、羨ましいと思う。





「・・・・・ってんじゃ、ないわよ。」
「え?」








「真面目な話をした後に、女性関係の話の下りで反応させてんじゃ、ないわよ!
MLS24 SS-55
 しかもあれよ、記憶を喪ってるのに、いつも私に言うような事をサラリと言わないでよ。
 私は子猫ちゃんでもないし、可愛げもないわ。ただ単に、貴方の事を愛しているだけだわよ!」




突然間近で怒鳴るように愛を主張してくれた・・・のか?
怒鳴られているはずなのに、何故こんなにも心地良いのだろう。




「あなたが苦しんでいただなんて知らなかった。格好付けて苦悩を誤魔化さないで、ちゃんと言って欲しかったわ。
もっと早く出会って、貴方の闇を少しでも癒してあげたかった。」
MLS24 SS-56
「ねぇ、私達は夫婦なのだから・・・・支え合っていきましょうよ。」






MLS24 SS-57
見えない傷を癒すかのように優しく抱きしめてくる、女性特有の柔らかい身体。





全身から彼女の愛が溢れ出ているようで安心感が満ち、霧が掛かっていたかのような頭の中が 晴れた。







MLS24 SS-58
「・・・・・・子鹿ちゃん、愛しているよ。」
「私もよ・・・・。」


吐息を分けあうようにお互いを奪い合い
甘い吐息を味わうように口腔を舌先で愛撫する。







「んっ・・・・んんっ・・・!? ちょ、ちょっと、ま・・・・待ってって・・・ば・・・・」




MLS24 SS-59
「は、・・・・ハウス!」

「ふ・・・。なんだい?私は犬ではないのだよ?」







「あなた、今、”子鹿ちゃん”って言ったわよね? ”私”って、偉そうな感じで言ったわよね?!」
MLS24 SS-60
「偉そうな感じ・・・・。酷いな、私はどんだけ傲慢だと思われているんだい?」


中断されてしまっては行き場を喪った両腕が虚しいじゃないか・・・・。






「アントニオ、あなた記憶が戻ったのね?!」
「フフ、子鹿ちゃんの素敵な告白も、そして私の過去の暴露話も、覚えているよ。」
MLS24 SS-61
「わ・・・、私はただ、あなたの事が心配だっただけだわよ。深い意味は、無いわ」

私の妻は、なんて、可愛い人なんだ。







MLS24 SS-62
「君のその愛情深い心が好きだ。ローズ、愛しているよ。」
「言われなくても分かっているわ。・・・・・・私もだもの。」




お互いの想いを口吻に託して奪い合う。
ローズの腰が砕けてしまうようなキスだけを繰り返し、二人で甘い一時を過ごした。










MLS24 SS-63
「大体ね、これからが大変なのだから、記憶を失ったままだといつも以上に役立たずなのだわよ。」
「ん?私は役立たずではないよ?こっちも、ちゃんと機能している。ほら・・・」



さすがに恩人の家で事に及ぶのは、拙いだろう・・・・。
そう言いきかせて自制しているというのに、私の妻は煽るのか?







「っ!?ほら・・・。じゃ、ないわよ!あ、敢えて無視していたのだから擦りつけないで!
 だいたい、どうしてそうやって下世話な話にすり替えるのよ。」


「やっぱり・・・・私には本性を見せるのが嫌って事なのかしら?
MLS24 SS-64
 ・・・そうね、この子の為には別居も視野に入れないといけないのだったわ。」

何やら不吉な独り言を言っているようだけれど、私には話が見えないよ、子鹿ちゃん。




私の身体が君に反応したのは、本能で本性だろう?






MLS24 SS-65
「君の愛に忠実に反応している私の分身を、否定するのかい?」
「ちょっと、私は今、私とこの子の今後の人生設計を練り直そうとしているのだから、邪魔しないで」



ハウス、って、言ったでしょう。
と、素気なく手で払われてしまった。






MLS24 SS-66
「私とこの子、って所が分からないのだが・・・・。それについて私めにお教え頂きたいのですよ、奥様?」

「赤ちゃんの事なんて、あなたにとってはどうでも良いことだろうから、邪魔しないでって言っているでしょう、もう!」






うん・・・?あかちゃんって聞こえたのだが・・・・まさか、私とローズのか!?






「なっ!?子鹿ちゃん、君は私の子供を妊娠しているのかい?!」
MLS24 SS-67
「他に誰がさせるというのかしら?というか、させた本人が驚いてどうするのよ。」






私達の一番下の子供であるジョヴァンニが、もう二十歳過ぎていただろう?
とっくに私の妻は・・・・





「何となく、今あなたがとても失礼なことを考えているのは解るわ。
MLS24 SS-68
 私は産むわよ。えぇ、高齢出産ですとも。なんか、文句あるのかしら?」
「全くもって、これっぽっちも、ありません。」



私の妻は、母としての度胸が据わっているのだな。
その事がとても誇らしい。

喜びと驚きと。色々な感情が交じり合って、私は今、変な顔をしていそうだ。






「私と君の子供だ、もちろん嬉しいよ。文句なんてあるものか。
MLS24 SS-69
 しかしだ、君の身体の事とか胎児への影響とか、勉強すべき事はあるだろう?」

「そんなの、女性として母としての知識のうちに入っているわ。何年母親をやっていると思ってるの?」





過度に慎重になる必要もないが、暫くはお触り禁止と御触れが出された。
しかも、発散したければお外でプロの方とやってらっしゃいとか言われてしまった・・・。






「高齢出産の不安に満ちている妻を見捨てて豪遊なんてしたら、忽ち、タブロイド紙の格好の餌食だわよ。
 世間が飾り立てたあなたの武勇伝が、華々しく更新されちゃうかもしれないわね。」



MLS24 SS-70
「ローズ・・・・。私は、君だけを愛しているよ。」
「フフッ、当然でしょう?。でも、私達の子供達のことも忘れないでね。」

それこそ言われなくても、だろう。
慈愛と母性にあふれるこの女性は、私の至上の宝だ。
彼女が授けてくれた子供達もまた 二人の宝物だからな。




私は愛というモノに憧れ、そして、飢えていたのだと今なら解る。


私が学生時代から寄せられる好意を無視して無意識のうちに酷い仕打ちをしてきたであろう、友人達の事や、
あの娘を守る為にとはいえ、長年騙し欺いてきたことを私の子供達にどう償っていくか・・・・。
その事もかなりの難題となるだろう。
だが、それは私の愚かだった過去の後始末だと享受していくつもりだ。




そして 最愛の妻と共に ゆっくりと愛を育んで歩んでゆくとしよう。












閲覧お疲れさまでした。そして、ありがとうございます!

お嬢の回と見せかけて・・・・アントニオ編でした。そして、アントニオ編名物(?)R表現有りでした、唐突ですみませんwww(爆)
拗れる一方のこの夫婦の方を、先にカタを付けておきたかったんですぅ(^^;)←
文章を詰め込んだので、その分SS枚数も多くなっちゃいまして・・・。ここまで読んで下さって本当にありがとうございます。_(._.)_

今回更新話の副題 ”Bliss” は 至上の喜び 至福 恍惚 の意味合いでつけました。
アントニオの至上の喜びは恍惚をもたらし、彼的には至福の人生となる・・・・かもしれません(笑)

アントニオ編はこれにて完でございます。
が、某・黒髪黒眼鏡の姐さんは若年組の方の登場人物でもありますからね。そいえば今話副題のブリスとドリスは似ていますね。
番外編などで出番が有るのか無いのか・・・・それは作者にも不明です。(爆)

ではでは!閲覧下さり、ありがとうございました!

先生ー!アントニオ君が奥様のことを冴えない女性って言いました!(`・ω・´)←




テーマ:The Sims3 - ジャンル:ゲーム

  1. 2015/07/04(土) 18:42:15|
  2. My Love Song
  3. | コメント:0
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