chikoのSims3日記

The Sims3のSS中心な日記です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

My Love Song : Chapter.23 慟哭

知らぬままで生きていくのは つまらぬこと。
ならば それなりの努力もしてみようと思うのも男のロマン・・・・・・
否、人の情だ。

                                                          




MLS23 SS-01
「・・・・・・私が、結婚しているだと?」

大おじの発言への真意が掴めない私に聞こえたのは、私以上に困惑しているトリヴァーさんの声だった。






MLS23 SS-02
「恍けるつもりかね?ワシの弁護士に調査させたのだから事実であろうよ。」
「・・・・・・。」






MLS23 SS-03
「どうだ?ご当主。お主を騙していた男など捨て置いて、私の息子達のどれかと契りを交わす気はないかね?」






信頼していた 気の置けない存在に思えてきた男性に 私の知らない一面があった。
何気ないその事実が、いやに心にのし掛かってくる。

大おじが言うように、私を騙していたの?・・・・・でも、何の為に?
トリヴァーさんは私の事は知らなかったはずだけれど・・・





MLS23 SS-04
私は、どうすればいい?
私を必要としてくれているのなら 大おじの提案に従った方が良いのだろうか・・・

考えれば考えるほど混乱してしまい、悪魔の囁きのような大おじの提案に傾きそうになる。






MLS23 SS-05
「・・・・・あの、私ちょっと、お化粧室に行きたいのですが・・・。」
「ふむ。そう言って逃げられたら手間じゃな。そこのお前、案内してやってくれ。」





「かしこまりました。」

MLS23 SS-06
いつの間にか部屋の中に居た赤毛の男性に導かれ、私は部屋を後にした。






------






「・・・・金の髪のお嬢ちゃん。周りの言葉に惑わされては本質は見抜けないぜ?
 君が彼を信じられるのなら、それが真実に繋がっているはずだ」
MLS23 SS-07
「え・・・?」

赤毛の男性が、私にだけ聞こえるように小さな声で囁いた。
思わず立ち止まってしまった私に、前に進むように促して男性は何事も無いように歩き出す。






MLS23 SS-08
「俺の大事な女性が余計なことをするなと言ったんだが、俺は世界中の女性達の味方だからな。
 お嬢ちゃんへの助言くらいは目を瞑ってもらうさ」



囚われているような状況だというのに、今私が感じている空気は、何故か懐かしいような、温かなものだった。

何故懐かしいと感じたのだろう。
もしかして、私はこの男性のことを知っているのだろうか・・・・?






MLS23 SS-09
「あなたからは悪意を感じられないのですが、大おじ様の使用人ではないのでしょうか?」

心に浮かんだ言葉が思わずでてしまう。






「ハハッ、それは秘密だ、お嬢ちゃん。
 だが、そうだな。お嬢ちゃんの使用人になら、なってやっても良いぜ?」
MLS23 SS-10
「得体の知れない人は家の執事長のセルベスが雇わないと思いますよ。」

からかわれ顔を背けた私に、穏やかな笑い声だけが届いた。







MLS23 SS-11
「フッ・・・。セルベスならもっと手酷い言い回しで言うだろうな」
「え?」

「いや、何でもない。」







MLS23 SS-12
「この状況では不安かも知れないが、君が大事に想う人達は君の事を心配しているし、
 君が思っている以上に、君の事を愛していると言うことだけは覚えておくといい。
 アイツも、その一人かもしれないな」







MLS23 SS-13

”今は理解できなくてもいつかわかる日が来る。だから安心して良いぞ、お嬢ちゃん。”
その言葉に唖然としている間に赤毛の男性の姿は消え去っていた。






”私が信じているなら、それが真実に繋がっている”
赤毛の男性の言葉が心にストンと落ちてきて、何故かシックリと嵌まっている。


MLS23 SS-14
それでも私は・・・・・






-------





フランツ氏から突きつけられたものは、私には予想外の言葉だった。

MLS23 SS-15
あぁ、もしかしなくても、あの者の事か・・・・・・。
人間というものの存在を”どうでもいいもの”に押しやってくれた、あの者・・・。






MLS23 SS-16
『- 私に手を出さないだなんて、あなたって本当につまらない人ね。かわいそう。 -』






MLS23 SS-17
『- 手を出す?君に暴力を振るうと言うことか・・・?私には意味がわからんぞ。そんな事よりも、動かないでくれ。 -』
『- その発想はなかったわよ。前言撤回、あなたはおもしろい人ね。いつまでもそのままでいて欲しいわ。 -』

『- だから雑用は私に任せてちょうだいね。 -』

それまで蓋をしていた過去の出来事が蘇り、あの頃には感じなかった痛みが胸を占めた。







MLS23 SS-18
「・・・・・・。私の仕事のエージェント兼モデルだった女性が、己の利益の為に結婚証明書を捏造しただけだ。
 その様な過去の戯言などとっくに解決してある。私は、法的には未婚のままだな。
 そんなお粗末な報告書を信じるとは底が浅いな、フランツとやら。」







MLS23 SS-19
「それに、私は金や地位などには全く興味が無いのだ。残念だったな。」




私も『愛』と言うものの本質を知らない。
だからこそ、それを探しているというレディ達に同行したのだ。
天使に頼まれたからではなく、私は彼女達を見守っていたいだけ。

唯、それだけのこと。








MLS23 SS-20
「レディ、私自身もこの者に言われるまで忘れていたから言えなかったのだ。すまぬな。」





トリヴァーさんが嘘を言うことはない。付き合いは短いけれどそれだけは解ってる。
言う必要の無いことではなくて、彼の言うように本当に忘れていたのだろう。

MLS23 SS-21

それによくよく考えてみるまでもなく、私が動揺するのはお門違いだ。
でも、トリヴァーさんを見ていると胸が締め付けられそうになるのは何故なのだろう・・・・・。






「ぐ・・・・。」
MLS23 SS-22
「父上、地団駄踏みたいようなご心境、お察し致します。
 少々厄介なことが起こっていますので、PCの方へお越し下さい。」



大おじとリカルドさんはパソコンの画面をジッと見据え、何やら話し込んでいる。






MLS23 SS-23
「何故だ。この騒動は誰にも知られていないはずなのに、何故ワシの会社の株が大暴落しているのじゃ・・・。
ご当主!この責任はどうとるというのだ!」






MLS23 SS-24
「あらら。風評被害で俺の病院にまで影響が出ないと助かるんだが」
「お前が大事なのは自分のことだけだな・・・。まぁいい、巫山戯ている場合ではない。」





株価の下落。
それはセルベスが私の指示通りに動いてくれたという、証。

その事実を知らない筈なのだけれど、
大叔父にとっては自分に不利になる事柄の全てが、私の所為だと言うこと?






MLS23 SS-25
「大おじ様がそこまで私に拘る意味が、全くわかりません。
 私が邪魔なら私を消せば済むことでしょう?殺れるものなら、やればいいのでは?」


何度、この押し問答をすれば気が済むのだろうか。
私はただ、両親の死の真実が知りたいだけだと言うのに。


「レディ、直接的なことを言って相手を刺激しすぎるのは・・・」
「良いんです。」


回りくどく言っても通用しなさそうなのだもの。






「仰って下さらないというのならば、こちらの手の内をお見せしましょうか?
MLS23 SS-26
私を拘束したり殺めた場合、その時点で大おじ様の一族とは戸籍から絶縁するよう、準備は整ってます。」


それでも、まだ野心溢れる愚かな行為を続けるというのだろうか。






MLS23 SS-27
「ご当主はワシの老婆心を真っ向から否定するというのだな。
 ワシはただお主の心配をしているだけだというのに・・・・。」


大おじは何故か憔悴しきっているような声色で語りかけてきたのだけれど
この人の言葉の、何処を信用するというのだろう。






MLS23 SS-28
「・・・・・・遠縁とは言え大事な親戚ですもの。出来れば信用したいです。
でも、貴方は後ろ暗い事があるから、だから私に会おうともしなかったのでしょう?」



そんな人を信用するほど、私は子供じゃない。



MLS23 SS-29
「当主としての全権は私が尤も尊敬しているロザリア様に委ねてありますので、悪しからず。」






------






MLS23 SS-30
その場に居たくなくて私は足早に邸の庭へと出ていた。トリヴァーさんも無言でついてきてくれた。

そして、私が逃げるとでも思ったのだろうか、大おじもついてきたようだ。






MLS23 SS-31
「ロザリア・・・・・・。あの者が今回の事を画策したのじゃな?」

どういう意味なのだろう。
大おじの纏う空気が一気に冷えた気がする。






MLS23 SS-32
「いいえ、ロザリア様は何もしていません。私が勝手に動いているだけです。」
「あの女・・・・あの女はなぜ、いつも邪魔をしおるのじゃ!」



・・・・・・どういうこと?





「大おじ様は、ロザリア様と以前からお知り合いなのですか?」
MLS23 SS-33
「・・・・・・あぁ、そうじゃ。あの者はワシの野望を悉く邪魔をしてくる、とんでもない女なのじゃよ。」



ロザリア様は様々な観点から物事を判断する、素晴らしいお方なのに・・・。
つまりは、大おじの一方的な逆恨みなのだろうか?



ということは、まさか・・・?






MLS23 SS-34
「あの女を黙らせる為に前当主である、お主の母親に婚姻を迫り、そして我が配下に置こうと打診したのだが。
 もう婚約者が居るだの、年上は興味ないとか言われてな・・・・・」



何十年前の話か定かではないけれど、
このご老人のプライドをズッタズタにしたから、側杖で逆恨みされた・・・・・・みたいな?

思わず普段使ったことのないような言葉が頭に浮かんだのだけれど。
なんなのかしら、それ。






MLS23 SS-36
「ワシを笑いものにした腹いせに、少々痛い目を見させるだけのつもりだった。
 それなのに、死なせてしまった・・・。」






MLS23 SS-37
「・・・・・・そんなくだらないことの為に、私の両親は殺されたというのですか!?」
「くだらない、か・・・。そうだな、下らぬ事かもしれん。」






MLS23 SS-38
大おじは自分の指示したことの顛末に後が無くなり、突き進むしかなかったと告白した。
事故の後、私のことを引き取りたいと申し出たそうだが、それはダンテ様に門前払いされたと言う。


大おじとは違い後ろ盾のないダンテ様だが、ダンテ様はロザリア様の夫である。
そんなダンテ様に素気なく追い払われ、更にプライドが傷ついたのかもしれない。

捻れた思いが憎悪に形を変えてしまったのだろう・・・






MLS23 SS-39
「ご当主に、縁談が持ち上がっていると噂で聞いたのだ。その相手の素性を知った時のワシの気持ちがわかるかね。」


えんだん・・・・って、何のことだろう。
私は聞いていないのだけれど。






MLS23 SS-40
「初めて聞いたかような顔をするな。ご当主とあの女の子孫の、縁談だろう!」




『あの女』と言うのは、ロザリア様のことを言っているのよね?
そのロザリア様の子孫のなかで、縁談が持ち上がる年齢の未婚男性って・・・・




MLS23 SS-41
「もしかして、ジョヴァンニのことですか?」
「ご当主、自身のことなのじゃから恍ける必要もなかろう?」


ジョニィと縁談だなんて、そんな・・・
以前その話が出た時に断ってあるのだから、再度持ち上がるなんてない筈だ。






MLS23 SS-42
「ワシだって、義理とはいえ娘を持つ事を夢みるくらい許されることだろう・・・」


それで私を誘拐して、自分の息子達の誰かと結婚させようとした?






「それは当主である私を傀儡にして、ご自身が裏で実権を握りたいが為。なのですよね?」
MLS23 SS-43
「・・・・・それは、違う「違わネーだろっ!!」






MLS23 SS-44
「巫山戯んなよ、ジジィ!お嬢が純粋だからって、簡単騙せると思うなよ!」
「・・・・何っ!?」




「ジョニィ・・・ッ!!」
「ふ、ようやく正義の味方登場、か。」






MLS23 SS-45
「レオ君、下の人達楽しそうだね?僕も仲間に入れてもらって良い?」
「・・・・・・。ジルベール、修羅場に混ざるのは止めておくんだ。お前が怪我でもしたら大変だろう?
 と、言うか、まず手摺りから降りるんだ。」

「えー、やだ。つまんないー・・・。」






MLS23 SS-46
「人の家に勝手に上がり込むとは、育ちが知れるな。
 これだから一般階級の血が混ざった輩は野蛮だと言っておるのだよ」

突然割り込んできたジョニィに動揺した大おじは、自分に近づくもう一人の人物には気付いていない。






「ほう、我が息子を非難すると言うことは、ゴーチェ家を愚弄すると言うことですな。」
MLS23 SS-47
「貴様の企みなど、稚拙すぎて最初から全容が見通せたくらいだと言うのに。恥ずかしいお方だ」






「・・・・ゴーチェ家の当主までお出ましするとは、それこそ、必死すぎだとは思わないのかね?」

MLS23 SS-48
「私は必死だなんて思ったことはない。この娘は私の妻が分け隔て無く大事に育てたからな。
 自分の子供を守るのは親の仕事だ。自分の愛する子供達が巣立つまでは、何があっても守り抜く。
 親とはそういうものなのだろう?」






MLS23 SS-49
「ふん、戯けたことを・・・。貴様も親からの愛情など受けたことなど無いと聞いているぞ。そんな輩が、偉そうに何を言うのじゃ。」






ふん、気配を消して見張っていたのにあの男には気づかれたようだな。
俺のお嬢ちゃんのお気に入りらしいが、人畜無害を装うとは何者なんだアイツは・・・・・・。
MLS23 SS-50
そろそろ、フランツのやつを止めてやるか・・・・?






MLS23 SS-51
「ご当主は私の役に立ってもらうのだ。誰にも渡しはせん!!」






MLS23 SS-52
「きゃあっ・・・、」






「キャー・・・・ッ!!」

MLS23 SS-53
大おじに捕まれそうになった瞬間、足下の岩場が崩れて私は空中へと投げ出されていた。
私の背には潮騒の音が迫っている。





「お嬢っ!?」
「レディッ!?」





MLS23 SS-54
「・・・ッ!!馬鹿娘、何をやっている!!」
「チッ、道を切り開く前に終わっちまったら意味がないぞ!
 軍属経験もない奴が人命救助で出しゃばるな!俺が行く!!」


咄嗟に伸ばした手の先に見えたのは、ジョニィを羽交い締めにしているトリヴァーさんの姿。
そして、落ちた私を追って自ら飛び込もうとしているアントニオ様と、あの赤毛の男性の姿だった。






MLS23 SS-55



ナンデ ワタシナンカヲ タスケヨウト シテクレルノ?
ワタシハ イナイホウガ イイノデショウ・・・・・・?




「お嬢のバカヤロウ!何やってんだよ!!」





「な・・・・何が起こっておるのだ・・・・!?」

MLS23 SS-56
「はなせよ・・・。離せって言ってるだろっ!!」
「冷静に動けぬ状態のお主が助けに行ったとしても、二次被害を引き起こすだけだ!」
「うるせぇ!」




「お嬢・・・・!         !!」


その名前は私には不釣り合いすぎて嫌いだって、呼ばないでって言っているのに・・・・・・。
ジョヴァンニの ば・・・か・・・・・・・・。





MLS23 SS-57


ジョニィの慟哭を感じながら背中に強い衝撃を受け、私の意識は途絶えた。





- だいじょうぶだよ。
   ジョニィがいたから、私はだいじょうぶだったよ。
   寂しくないから、だから 私の代わりに泣かないで・・・・・・。 -





テーマ:The Sims3 - ジャンル:ゲーム

  1. 2015/05/27(水) 12:45:52|
  2. My Love Song
  3. | コメント:0
<<TOP画像を変更しました。(雑記込み) | ホーム | My Love Song : Chapter.22 疑心>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。