chikoのSims3日記

The Sims3のSS中心な日記です。

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My Love Song : Chapter.15 慕情

次回の更新は12月に☆とか言いつつまたまたストーリー本編の更新です。そして文章とSS多めです。すみません><;
お暇な時にでも楽しんで頂けたら幸いです。
今回のお話は過去の回想中に本編におけるパートナー同士ではない人物達の性的表現が展開されます。
 過去話なので不倫などではありませんが、ご不快に感じる方は閲覧ご遠慮下さい。


                                                          




My Love Song-15 Ss-01
「フワァ~ぁ。っと」

この島は常夏だが世間では夏が終わり。島の繁盛期も一段落と言ったところ。
最近は平和過ぎて欠伸ばかりだが、アタシの関心は仕事のことよりも、あの男の息子にある。
暇つぶしの玩具としてはちょうど良い。

アタシは社長として、そして市長として洞察力は磨いてきたつもりだから、
年端のいかない坊ちゃんや小娘の考えていることくらい手に取るように分かる。

アタシに分からなかったのは、あの男の心うちだけだ・・・・








学生達がひしめく大学区の外れに、あの男が友人と共に借りていた家が存在していた。

My Love Song-15 Ss-02
その家では毎夜宴が行われているかのように、若者達のはしゃぐ声が聞こえてくる。


そのはしゃぐ声に紛れて・・・・・・それも毎夜のように漏れ聞こえてきたものだ。








「あっ、あんっ・・・・!・・・・ッ、いいっ・・・・・」
「こらこら、そんなに可愛い声を出すと、下の奴らに気付かれてしまうよ?」
My Love Song-15 Ss-03
「ぁ・・・だ、って・・・きもちっ・・・いいっ・・・・・・っ!」
「フフ、素直で可愛いね。じゃあもっと聞かせてやるかっ・・・!」

男は再び女を組み敷いて快楽を得ることだけに集中するのだった。






My Love Song-15 Ss-04
「ドリス?上なんか気にしてどうしたんだ?」
「・・・ッ!な、なんでもないよ。ただ・・・二階に居る人は今夜もお盛んだなって思って。若いって良いよね」






「君は俺達よりも若いだろ。二階の彼奴等が羨ましいのなら・・・今夜は俺とイくかい?
My Love Song-15 Ss-05
楽しませてやるぜ?」

ゲスな空気を纏わせた男子学生は、返事を返さないでいるアタシに手を差し出した。
断る事はしない。だって・・・上の階に居るアントニオの事を想うだけで身体が反応してしまっていたから。

それでもアタシには彼を独占する権利は無い。その他大勢の中の一人でしか無いのだ。




好きという気持ちと情欲は別のもの。
学生時代に学んだ学業よりもなによりも・・・身体から覚えてしまったその考えは今も変わらない。






「奥の部屋、空いてるよな?」
「さぁ?知らないな。空いてなくても俺の部屋は使うなよ?」
My Love Song-15 Ss-06
「わかってるよぉ。残り香のせいでお前が独り寝できなくなったら困るもんな」
「馬鹿言ってろ」

家主の一人である黒髪の男はそう言うと屋外へと去っていった。
この毎夜の乱痴気騒ぎが終わるまでの時間の殆どを、彼が庭で何をするでもなく過ごしていたと言うのは、後になって本人から聞かされたことだ。











「お前、今夜暇か?」

My Love Song-15 Ss-07
授業の時間より前に教室についたアタシが自前のノートパソコンにに向かっていると、ふいに横から声をかけられた。






姿を見なくても分かる。
My Love Song-15 Ss-08
・・・・・・・アントニオだ。






「明日、教授からの課題を提出しないとだから・・・時間無い」
「なんだ、お前まだやっていたのか?要領悪いな」
My Love Song-15 Ss-09
「アンタと違って、アタシは成績が並みなの。というか、あんなに遊び回っててよく課題をこなす時間があるよね」






My Love Song-15 Ss-10
「並だって?俺と同じく上位を競っているくせによく言うよ。ま、それはそれとして、俺に近寄ってくるのは子猫だけじゃないからな。
 それなりに利用させてもらっている」

冗談だろうけど・・・構内で堂々と不正を告白するのか、この男は。






My Love Song-15 Ss-11
「枯れかけのバアさん達ともデートしてるの?守備範囲広すぎ・・・」
「今夜もそのつもりだったんだが、お姉様方に今夜は忙しいって袖にされてな」






「だから、さ・・・
My Love Song-15 Ss-12
今夜は・・・お前が相手してくれるだろう?」

アントニオはパソコンから目を離さないアタシの前に回り込み、熱情を含んだ声で無意識に誘惑する。


アタシからは誘わない。
けれど、ヤツはいつもアタシが断れないように仕向けてくる。

ズルイ男だ・・・・・・










部屋にはアントニオががたてる衣擦れの音と、濡れた音が響いている。

「ちょっ、っと・・・・ま・・・あぁっ!!」
「ダメだ、待たない。」


「な、なんでアタシだけっ・・・・全部、脱がされてんのさっ・・・・っ!!」
My Love Song-15 Ss-13
「文句を言うだけの余裕は、あるみたいだな・・・・・・?」
「んっ・・・脱いで、ったら・・・あっ・・・!!」

しょうがないな。と、小さな溜息と共にアタシの中からカタチを保ったままの刀身をを引きずり出す。

「・・・・アァッ・・・んっ・・・!!」

その衝動と吐息そして湿り気のある淫猥な音に・・・また喘いでしまう。









「ほら、全部脱いだぞ。これで良いだろ・・・」
My Love Song-15 Ss-14
「俺を止めた分、ちゃんと面倒みろよ?」

裸になったアントニオは、既に肩で息をしているアタシの身体を再度開き、己を擦りつけてきた。

「んぁっ・・・!満足させて、くれるんなら、お望み通りに・・・ね」

アントニオの余裕のありすぎる行為に蹂躙されるしかないはずなのにアタシの口から漏れるのは彼を煽るような言葉だけ。






促されて身体を起こすと、彼の刀身を満足させるべく今度はアタシが押し倒す。

My Love Song-15 Ss-15
「可愛げのない奴だな」
「ふ・・・ンッ。お互い様でしょ」






My Love Song-15 Ss-16
根を上げさせてみたくて・・・舌先を使って夢中で愛撫する。
けれど、彼はこんな時にも余裕そうな態度で眺めているだけだ。







吐息の合間に交わされるのは、色も艶もないような言葉だけ。

My Love Song-15 Ss-17
後はお互いの快楽を求めるのみ。

何故かうまが合ったアタシ達は、お互いに気を遣わなくてもいい相手だった。
二人の間に存在するのはそれだけだ。






My Love Song-15 Ss-18
「ア・・・ン、アントニオ・・・っ!アントニオッ!!」
「フ・・・」

彼の関心を引くにはアタシには可愛げが足りない。でも・・・今更素直にはなれない。
それでも・・・・・お互いのカラダを何度も繋げていればいつかは彼の愛が手に入ると・・・・・そう、思っていた。







本当にバカな女。











アタシはアントニオを愛していたけれど、ヤツは違った。

My Love Song-15 Ss-19
もしかしたらアタシなのかもしれない・・・。なんて甘い考えは、ヤツの行動を見ていればすぐに消える。



アントニオは絶対に、相手からも自分からも甘い言葉を囁くような状況にはさせなかった。
そういう雰囲気になると、相手の女性達を巧みな話術と快楽で誤魔化すのだ。

性欲処理の道具・・・・そんなふうに考えると虚しくなるけれど。
そう認識されてもしようがない程に、彼は女性達を渡り歩いていた。


そんな彼を端から眺めていたアタシは”せめてアントニオの記憶に残りたい”その一心だった。






『君がどう思っていようが、あいつには・・・・アントニオには、その気はないんだよ。
My Love Song-15 Ss-20
独占欲を愛情とはき違えるのは止めた方が良い。アントニオに迷惑が掛かるだけだからな。
そして君も・・・俺のように辛い思いをするだけだ』

アントニオの友人からの忠告にもアタシは耳を貸す気にならなかった。
でも、アントニオから離れて、暫くしてからその言葉をふと思い出したのだ。
今思えば・・・あの男もアントニオの事を特別な視線で見ていた気がする。





My Love Song-15 Ss-21
あの頃のアントニオが何を思ってあんな行動していたかなんてアタシは知らないし、
うん十年前の出来事をほじくり返すのは性に合わない。そう、自分に言いきかせる。

アタシはただ、渇きを癒すかのように・・・刹那を楽しむことが出来れば、良いのだ。







秘書との打ち合わせも終わり、アタシは散歩がてら街に出ることにした。

My Love Song-15 Ss-22
別にヤツの息子を手伝うつもりはないが島の民達との他愛もない交流は好きだから、ものの序でだ。
それに・・・若い男の子が苦労している様は見ていて楽しい。
何か用事があったら秘書が伝えてくるだろうし、クロサキはアタシが必要な時には必ずどこからともなく現れる。






「クロサキ・・・・・・」

My Love Song-15 Ss-23
クロサキはアタシの忠実な僕。
産まれた時からそれがあの子への枷となっている。使用人以上の感情はあの子にはない あるはずがない。
あの子にとってアタシはただの主だ。それ以上、何を望めって言うのさ・・・・・・

そう自分を御しないと、辛いだけだ。
アタシはもう・・・学生時代の時のような惨めな思いを二度と味わいたくはない






「さぁてと。お疲れさーん!何か面白いこと・・・じゃなくて、困ったことは起こってないかな?」
My Love Song-15 Ss-24
頭の中を切り替える為に、アタシはわざと大きな声を出しながら島の住民達に近寄っていった。




----------



My Love Song-15 Ss-25
「わぁ・・・。空から見るよりも素敵な島ね!」
「あぁ・・・着いちゃったのね。ナツカシイワー・・・・・・」

渋る夫を無視し、私とマスターは常夏の島へと降り立った。
渋る割にちゃんと付いてきた夫は、三人分の荷物を抱えて立ち往生している。




My Love Song-15 Ss-26
「マスター、具合が悪いようですけれど、大丈夫ですか?」
「大丈夫。何ともないわよ」

忙しなく汗を拭うその姿に心配になって声をかけてみたけれど、返ってきた返事はやや素っ気ないともとれる言葉だった。

勢いで決めてしまった今回の旅行。
マスターの都合も考えずに行動してしまった事には、申し訳なかったと思ってる。
けれど・・・・・・一人では絶対に、この島へは来させてはもらえなかっただろうから。






「この島一番のホテルからの眺望が有名なんですって!早く行きましょう!!」
My Love Song-15 Ss-27
「ゲ・・・・・この島一番って、あの悪魔の棲まうホテルだわよね・・・・」
「・・・・・・」

なにか暗い雰囲気になっている連れ達を脇目で見ながら、タクシー乗り場へと向かった。






My Love Song-15 Ss-28
「運転手さん、Dホテルへお願い」
「いや、すまないが市庁舎前に行ってくれ。サッサと用事を済ますぞ!!」

それまで沈黙していた夫が慌てた様子で横やりを入れる。
何か疚しい事でもあるのかしらね。






「ちょっと、アントニオ。あんたいつもの余裕綽々な態度はどこ行ったのよ」
「う・・・うるさい。さっさと済まして子鹿ちゃんとのんびりしたいだけだ」
My Love Song-15 Ss-29
「ふぅん・・・?」
「・・・・・・?」

この同行者二人は私には何も話してくれないけれど、何か裏がありそうな気がする。
そしてそれはこの島に関連する事だと感づいた。

夫がこの島に滞在する度にお世話になっているという『ダニング氏』。その方はこの島の市長らしい。
ご挨拶しておきたかったから市庁舎に向かう事には異論は無かったのだけれど・・・






「申し訳ございません。只今、市長は街の視察へと出掛けております。」
My Love Song-15 Ss-30
「そうか。ではまたの機会に伺うとする。手間を取らせて申し訳なかったな、お嬢さん」
「いえ・・・・・ゴーチェ様。」

無条件で女性を射止めるような視線を送っている夫には呆れて物も言えない。
というか、もう私には関係の無い事だから何も言うまい。






My Love Song-15 Ss-31
「ヨッシャ、居ないのね!・・・・・あら、オホホ。なんでもないわよ」

私が大きな溜息つくと、マスターも安堵したような溜息をついたところだった。






My Love Song-15 Ss-32
「あぁ、せっかく来たというのに残念だったな。」

お世話になっている本人もちっとも残念そうには見えない態度で喜んでいる。
二人とも、ダニング氏が居ない方がいいのかしら?



-------



My Love Song-15 Ss-33
島の住民達に、あの小娘・・・デュラット嬢の特徴を伝え聞いてみたがこれと言った情報は得られなかった。
クロサキ達の報告は確からしい。






My Love Song-15 Ss-34
「やれやれ、あの小娘はどこで遊んでいるのやら。これで事件にでもなって、島の評判が落ちでもしたらどうしてくれるのさ」

誰に言うでもなくそんな事を呟く。
自分の島の民達は悪事には荷担しない。それについては絶対の信頼がある。
だからこそ、大事な住民達の負担になるような事件が起きてしまったら困るのだ。





自分なりの愛を探す・・・か。
人間、生きていれば自分のことしか見えていない時期もある。
でもそれは自分の事を見守ってくれている人達がいるからこそ、そう振る舞えるというもの。
自分一人でなんとか出来ると思っているのは、独りよがりなお子様の発想だ。

あの小娘のやっている事はまるで過去のアタシのようで・・・・・・
だからこそ気に入らないのだろう。
何でも手に入るのに・・・無類の愛を注いでくれる人達がいるのに、何故それを見ない。
何故それを認めないのだと。





端からみたら小娘への妬みとも捉えられそうだけど・・・そう思いたいならば、そう思えば良い。




アタシを孤独に追いやったのは、キッカケは何であれ、自分自身だ。
My Love Song-15 Ss-35
でも、アタシには愛すべき島と島の民達がいるからそれで十分。
島に居る限り、部下も家人も付いてきてくれるだろうから、十分過ぎるくらいだろう。






らしくもなくそんな事を考えながら庁舎へと差し掛かると
My Love Song-15 Ss-36
前方に見覚えのある人物が目に入った。






My Love Song-15 Ss-37
あれは・・・・・・





----------




「アントニオ・・・!」







My Love Song-15 Ss-38
「・・・ッ!?」






My Love Song-15 Ss-39
「危なっ!・・・・って、ドリス、あんた何すんのよっ!」
「フンッ・・・避けてんじゃないよ!」

女性の声が響いたと思った瞬間に、気配に反応して振り返ったマスターの身体が揺れた。
咄嗟なことだったので何が起きたのか理解できなくて、私は呆気にとられてしまったのだけれど。






My Love Song-15 Ss-40
「おい、お前は一応女性なのだから、出会い頭に跳び蹴りするのはやめたまえ」
「一応で、悪うございましたね。公序良俗に則って不審者を排除しようとしただけよ」

冷静すぎる声でアントニオが仲裁に入るが効果はなかったようだ。

私の夫の名前を呼びながら駆けてきたこの女性は、
その勢いを利用して夫に抱きつくでもなくマスターに攻撃を仕掛けてきたらしい。






My Love Song-15 Ss-41
この女性は私の知る限りでは、夫の知り合いには居ないタイプの女性だ。
・・・・・・いや・・・もしかしたら、こう言う女性もタイプなのかもしれない。






My Love Song-15 Ss-42
「市長が堂々と旅行客に暴力を振るうのは許されるっていうの?!」
「もう世間は秋だってのに、うるさいハエが居るわねぇ・・・・・・」

市長?この女性が、ダニング氏なの?
そうか、アントニオが足繁く通っていると思ったら、やっぱり女性だったのね・・・・・






「ゴホンッ・・・。あなた?こちらの女性を、私にも紹介して下さらない?」
My Love Song-15 Ss-43
「あぁ、会った事がなかったのだったな。」






My Love Song-15 Ss-44
「これはドリス・ダニング。私と浩介の学生時代の悪友の一人だ。そして、この島の持ち主で現・市長でもある。
 ドリス、彼女が私の妻のローズだ。」

今更、牽制なんてする気は毛頭無いけれど、それでも気になるわよ。
うちの子供達(と言っても全員成人しているけれど)に異母兄弟でも現れたら困るものね。






My Love Song-15 Ss-45
「夫がいつもお世話になっているそうで。どうぞよろしくお願い致します。」
「ゴーチェ夫人のお噂は兼がね。いつもアントニオから夫人について聞かされているよ」

厚みのある眼鏡の奥に輝く漆黒の瞳に、吸い込まれそうな印象を覚えた。






My Love Song-15 Ss-46
「おい、余計な事を言うな。」
「・・・はいはい」






My Love Song-15 Ss-47
親しい女性は世界中に居る。
数年前に出回ったゴシップ記事にそう書いてあったのを、また、思い出してしまう。






My Love Song-15 Ss-48
「子鹿ちゃん・・・どうかしたのかい?」
「いえ、なんでもないわよ」






My Love Song-15 Ss-49
「ふぅん・・・。アントニオの奥様はヤキモチ焼きなのかな?・・・・・・可愛いわね」
「あんたって女は、既婚女性にまで食指を伸ばしてんの?恐ろしいわねぇ・・・・・」

優しい雰囲気のマスターが、棘を隠す事もなくこのドリスという女性に嫌味らしき言葉を言っている。
一見すると我が強そうな印象の三人だから、気が合わない部分もあるのかもしれない。






My Love Song-15 Ss-50
「不毛で特殊なご趣味の男性よりマシだわ。・・・おぉっと、失礼。男性じゃなくて”女性もどき”だったよね?」






My Love Song-15 Ss-51
「ドリス・・・あんたは差別なんてしないと思ってたけど、ワタシの認識不足だったのかしら。
 それともなに?ワタシに個人的な恨みでもあんの?」






My Love Song-15 Ss-52
「恨みなんてあるわけないでしょ、コースケ。アンタのことが嫌いなだけよ」

My Love Song-15 Ss-53
「あぁ、そう!じゃあお互い様ね。意見が一致して嬉しいわ」









「「フンッ!!」」

睨み合っていたと思ったら同時に顔を背けている。
本人達の認識はどうであれ、気が合いそうな雰囲気も漂っている。






My Love Song-15 Ss-54
「ちょっと、アントニオ。あなたお友達なのでしょう?放っておいて大丈夫なの?」
「あぁ・・・・・・周りには害がないから問題ないだろう。」

アントニオがコッソリと教えてくれたのだけど、この二人は学生時代から何故か仲が悪かったそうで
この遣り取りはある意味、日常茶飯事だったそうだ。






My Love Song-15 Ss-55
「挨拶も済んだし二人とも忙しそうだ。さ、私達の家に帰ろう、子鹿ちゃん」
「・・・・・・何を言っているの。さっき着いたばっかりなのよ?
 帰りたければあなた一人で帰ってちょうだいって言っているでしょう」

二人の言い争いを止めるでもなく、コッソリと提案する夫を袖にする。






「しかし、こんな何もないところに居たって面白くも何とも・・・」
My Love Song-15 Ss-56
「・・・・・・ちょっと、アントニオ。今の発言は聞き捨てならないよ」

この島は有名なリゾート地だ。
カタルヘナ家もゴーチェ家もこの地には別荘はないが、セレブな友人達からの噂は聞いている。

ドリスさんは自分の出身地であるこの島を、この女性は誇りに思っているのだろう。
アントニオのことを押しのけて、私に島の様々なアクティビティを教えてくれた。






My Love Song-15 Ss-57
「アタシは用事があって案内できないけど、滞在中は楽しんでくれたら嬉しいわ」
「ありがとうございます。」

アントニオとの仲を少し疑ってしまっていたのが嘘のように、楽しくおしゃべりが出来た。
新しい友達が出来たようで、胸が躍ってしまったほどだ。






My Love Song-15 Ss-58
「アントン・・・あんたの奥様って・・・・」
「・・・・・・お前の言いたいことは分かる。だから・・・頼むからそれ以上言うな」

殿方達が何か小声で言っているけれど、どうせ、私が世間知らずだって言いたいのでしょう?
そんなの、本人である私が一番分かっているわよ。






「大事に大事に・・・篭の鳥のように囲われていたら、誰だって奥様のようになるわ。
 アントニオが過保護なだけだろうしね。貴女は貴女らしくしてれば良いんじゃない?」
My Love Song-15 Ss-59
「奔放すぎるお前が、そういう事を言うのはどうかと思うぞ」

理解者を得られたと思ったのに、アントニオの言葉は冷たい。






My Love Song-15 Ss-60
「あなた!その発言は失礼よ!」
「子鹿ちゃん・・・・・・」

私に向けられた言葉では無いはずなのに、何故か悲しくなってしまって反論してしまう。しかし・・・夫は大きく溜息をついただけだった。






My Love Song-15 Ss-61
「この夫婦はまーた喧嘩なの?いい加減にして欲しいわね」

マスターが私達夫婦のせいで呆れてしまったらしく、その場にしゃがみ込んでしまった。
どうしよう・・・。私はまた、何か間違ったのかしら・・・・






My Love Song-15 Ss-62
その時、私には見えない死角で、ドリスさんがニマリと口角を上げていた事に、私は気付かなかった。








ここ数年希にみる忙しさだ。しかしそれは仕事で、では無い。
アントニオを視界の端で発見した際に、以前彼と一緒に居るところを見かけた事のある紫色の髪の女性も目に入った。

My Love Song-15 Ss-63
そしてあの男・・・・・・アタシと同じ想いを抱え込んでいたあの男が、一緒に居る事に驚いた。

アントニオの奥さんを視界に入れたくなくて、思わず浩介に体当たりしてしまったのだ。
もう、アントニオへの想い自体は風化したはずなのだけれど、未練がましくて笑ってしまう。

浩介の事も、宣言したほど嫌いじゃない。
ただ単になんとなく。お互いに、本気の恋敵だったから・・・・・・だろうか。






奥様が何やら落ち込んでいる隙にザッと概要を聞いてみたが、
アントニオの長年のツケが今頃になって一気にやって来たって事らしい。

My Love Song-15 Ss-64
「あはは、それはそれはご愁傷様」
「・・・・・・それは浩介にも散々言われたぞ」


奥様を信じさせる事が出来ないようでは、この男もまだまだって事なのかもしれない。
そう言う弱い面を奥様以外に見せるのが、まず、いけない事なのだと思う。
格好悪くても自分の全てを見せない限りは、相手だって答えてくれないでしょ・・・・・

ま、アントニオには到底理解できない事だろうけどね。






「あんたの大事な旦那の下半身は節操無しだったんですよ。って?その事実が知りたくて来たの?」
 My Love Song-15 Ss-65
「あはは、アンタ達なかなか面白い夫婦だね。」
「お前はどうしてそう、わざと下品な言い方をするんだ。昔のお前はもっとましだったろう?何か、あったのか?」






My Love Song-15 Ss-66
「おい、アントニオ・・・。それ以上はお前が言える事じゃないだろ。ドリスはこんなんでも脆い女性なんだから、気を遣ってやりなさいよ」

黙って話を聞いていた浩介が、咄嗟に庇ってくれたようだけど・・・

何かあったか。だって・・・?
このアントニオという男の鈍さは打算的なのか天然なのか、疑ってしまうことが多々ある。
そして・・・前者でも後者でも結論は同じ。最悪だ。






My Love Song-15 Ss-67
「良いよ、浩介。アタシはアタシらしく生きているだけさ。そのことについて赤の他人に文句言われる筋合いはないよ」

うたを歌うかのように高らかに宣言しておいた。
悪いけど、こういう時に心うちとは違うことを言って茶化すのは得意なのよね。
それに・・・アントニオの奥様が居る前で変な蟠りが残るよりは、良い。






My Love Song-15 Ss-68
「さ、アタシが居ない方が良いだろうからこのまま視察続けてくるわ。じゃあね」

出来ることならば・・・・
『アタシの気持ちなんて分かってもくれなかったくせに偉そうな事を言うな!』
そう罵ってやりたい・・・。そして、過去の想いをぶつけてやりたい・・・・



でも・・・・・・それをブチ撒けて今の関係が壊れてしまう方が、怖いんだ。



「ドリス!!待ちなさい!」
「ドリスさんっ!!」

誰かが追いかけてくる気配がしたけれど、アタシは振り返らずにその場を後にした。






My Love Song-15 Ss-69
「いい加減、本音で話し合えるようになりたいだけなのだが・・・。友人とはいえ女性の扱いは難しいな」

本心を一切みせてはくれないこの男の呟きが誰の耳にも届かなかったことは、はたして幸いというのだろうか・・・・・・









居なくなったお客人を探すべくジョヴァンニ先輩と共にマリンリーナを訪れ、すぐにでも出発できそうなヨットを探すことになった。
しかし、平日の昼間だというのに一隻も見当たらないとは。一体、何が起こっているのだろうか・・・・・・


「・・・・ッ!」
My Love Song-15 Ss-70
「どうした?」






My Love Song-15 Ss-71
「いえ、なんでもありません。少々用事を思い出しましたので、私はこれにて失礼します。」
「お、おい!?」

先輩の返事を待たずに屋敷の方向へ向かって全速力で走り出す。

今一瞬、私の主である、ドリス様の声が聞こえた気がした。
いつもの堂々とした空気はなく、とてもか細い印象の声が・・・・・・



普段は破天荒を装っておられるが、我が主であるドリス様は誰よりも繊細だ。
守ってくれる存在が居ない分、彼女は孤独と戦っている。
先輩の大事な人の事も心配だが、私が優先すべきは、何を置いても主だけだ。







「ドリスさん・・・・」
「ドリスあんた・・・・」
My Love Song-15 Ss-72
「ははっ・・・何でついてくるのさ。アタシの事なんて放っておきな」

屋敷の近くの庭園で、主の姿を発見できた。
誰かと話をしているらしいので気付かれないように近寄る。






My Love Song-15 Ss-73
「彼の言動のせいで痛い思いをされてきたのでしょう?夫に代わって、私が謝ります。ごめんなさい・・・・・・」

主と話していたのは男女二人。女性の方が主に向かって深く頭を下げた。
痛い思いをされてきた・・・・。主の周りで、主を陥れる事が出来るのはあの方だけだ。
ということは、この女性はアントニオ様の奥方様で、ジョヴァンニ先輩のご母堂か。






My Love Song-15 Ss-74
「は?謝られる覚えなんてないよ。アンタ・・・とんだアマチャンなのね。ムカツクわ」
「え?むかつきますか?お身体の具合でも悪いのかしら??あの、大丈夫ですか?」

しかもこの女性は主が今まで対峙した事のないような新手の刺客らしい。
主の胃が痛む前に救出すべきだろうか・・・・・・






「ドリスは素直じゃないからね。奥様は気にしてはダメよ?」
My Love Song-15 Ss-75
「それにね、コイツの場合は誰かが無理矢理にでも泣かせてやらないとなんだ。なんならワタシが泣かせてやろうか?」

私が主へと一歩踏み出す前に、男性の方が憐憫を含んだ瞳を向けたまま、主の頭を撫でていた・・・






My Love Song-15 Ss-76
「ばぁか・・・。ゲイのくせに、何、男前な事を言ってんのよ。嫌いな奴のことくらい、放っとけ」
「馬鹿はどっちだよ・・・。放っておけるわけが無いだろ。強がってんじゃ無いわよ、もう・・・」






私の知らない主がそこに居る。
それは何故か私の心を締め付ける事実だった。

My Love Song-15 Ss-77


それでも・・・主は私の・・・・・・







【後書き】

ここまで読んで下さった読者様方、大変お疲れ様でございました。そしてありがとうございます!
今回のお話は、事前に何の予告も啼く・・・・・と、違った、無く、ドリスのターンでございます。(๑•̀ㅂ•́)و ヒャッフー
更新に合わせてブログのTOP画像もドリスの単独SSに変更致しました。
白鳥の湖のオデットみたいにしたかったのですが、特に深い意味はありませんのでドリスとは関係ないと思われますw

さて、夫婦やカップルよりもドリスの濡れ場は創作している段階から楽しいのです。やりたい放題ですから、ドリスが←
アントニオとローズ夫妻の仲違いを修正をしたいだけなのに、何でこうなるのやら。謎ですね(笑)
引っ張っているつもりはないのですが、今回の騒動でまたまたお嬢救出作戦が遅れそうな予感もします(^^;)
そして、まるで執事型腹黒ロボット(謎)だったクロサキですが、彼の心にも何か動きがみられるのでしょうかねぇ。

次回こそ、12月21日に更新となります。今回も閲覧下さり、ありがとうございました!




テーマ:The Sims3 - ジャンル:ゲーム

  1. 2014/11/26(水) 23:01:29|
  2. My Love Song
  3. | コメント:1
<<CASは苦手です。 | ホーム | いい夫婦の日に>>

コメント

>mirumom様へ♪

miruさんこんばんは。お疲れさまです!
長くて諄かったでしょうに、丁寧に読んで下さって、ありがとうございます(T-T)
そして、要約して良いと言って頂きましたけれど、頑張ったけれど無理でしたw(爆)
お返事が長くなってしまいましたので、お時間のある時に読んで頂けると嬉しいです><

今回は内容をかなり詰め込んでしまい、読みづらくなってしまったと反省していたところだったのです(汗)
ですが、面白かったと言って頂けて感激です。ありがとうございます!
そうですねwぶっちゃけ、これまではただの変な女だったドリスなのだけど()
その言動や行動についての裏付けというか、彼女なりの想いや葛藤が渦巻いているようで・・・
でも、今回露呈した彼女の考えや行動で、人間味が出てきたと言って頂けて、
そして、先に書いてしまって恐縮なのですが、好感が持てたと言っていただけて凄く嬉しいです。ありがとうございます!

miruさんの仰るように、過去のアントニオの行動に勘違いしていた女性はいたと思います。酷い男ですね-(´・ω・`)←
しかし、その女性達もドリスも、彼を表面だけで観ていたのかもしれないですし、
アントニオの方も、女性達がカラダだけが目当てだったのかもしれないと思っていてもおかしくはないのかも。
これまで更新してきた一連の話の中では、ローズに対する彼の想いは語られたものの、
ローズ以外への、彼の本心からの考えや思いは語られていません(たぶん(爆)
ダンテからの依頼の影響で秘書との関係をローズや世間に誤解されたり。その後、香水を贈って(物で釣って?)誤魔化そうとした!とローズに勘違いされたり。
と、これまでの行動を要約してみても、ものすごく、自業自得に見えます(←擁護すると思いきや突き放すようだ(笑)
そして、アントニオの発言
>「いい加減、本音で話し合えるようになりたいだけなのだが・・・。友人とはいえ女性の扱いは難しいな」
これでアントニオの印象はまたしても暴落したわけですが(爆)
miruさんの仰るように、女タラシだったのに女心が分かっていないですよね。
非道ともとれる最低最悪な一言でした。自分の心は一切、ドリスに見せていないのに・・・。

ローズに対しても、アントニオ自身の想いが本物だと言うのを、言葉にしたのにちゃんとは伝わってないのかもしれない・・・
それはアントニオ自身の態度と言葉があまりにも不透明過ぎるからだと思うのですが、
アントニオの育った家庭環境にも一因があるのです。。。今はそれ以上詳しくは言えませんが><
いずれ彼についてもちゃんと挽回のチャンスが作れたらと思っています。
ですが、miruさんの言うように、ドリスの想いに答えるのは違いますよね。
それはドリスに対して失礼だし、妻であるローズも不幸になるだけですから・・・(´・ω・`)
そんなこんなで、彼の過去の行動のツケはかなり大きな物になっているのは間違いありません。
だからこそ?アントニオの息子がカモねぎ背負ってきた時に、食べちゃったのかもしれませんねw(爆)
ジョニィもいいとこの坊ちゃんなので世間知らずなところもあり、まんまと騙しうちされてしまって・・・・・・(´・ω・`)ナム

そして(わりと自由度の高いポジションの)浩介とドリスの関係にもあたたかいお言葉をありがとうございます。
罵り合ってても根底では通じ合っているものがあるという・・・なんとも複雑な関係の二人ですが、
ドリスに必要なのは素直になれる相手だと思うのですよ。恋愛有りでも無しでもね。
なので、浩介のような理解者がいてくれたら彼女の心も少しは軽くなるかもしれませんね(^^)
そしてクロサキとドリスですがw今までは仄かすぎてウダウダとハッキリしないような感もあったかもしれない、この二人(笑)
今後の展開によっては、関係性に変化が有るかもしれませんね!(ムフフ)
ドリスの歪んでしまった心を癒して、そして、過去を知った上で慈しんでくれるような。そんな相手が身近に居たとしたら素敵だものね♡
頑張ってくれると良いなと思っています。(^^)
アントニオもなんとか挽回して、女性達二人に( ・・)ノ゜ポイッ されないと良いよね(人として)

そしてw主役三人のオママゴトのようなのんびりとした進行度が、反動となって大人組で表現されるわけですwww
ドリスは当ブログのR指定内容担当要員ですのでね、今回は凄く楽しんで撮影してましたよ(笑)
でも、私も直接的なSSは撮れなかったけどもさwそこはパートナー同士じゃないからという言い訳をしておきますね(爆)
主役三人もいつかは・・・いや、純真無垢すぎて想像が出来ないよね。どうしよう、miruさん(´・ω・`)←

コメントへのお返事が大変長くなってしまい、すみません(^^;)
アントニオへのお言葉も、miruさんの愛故ということで有り難く受け取らせて頂きました♡叱咤激励ありがとうございます!
TOP画への拍手コメも凄く嬉しかったです♡あたたかくて丁寧なコメントを、ありがとうございました(〃〃)
  1. 2014/11/28(金) 05:41:39 |
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  3. chiko #-
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