chikoのSims3日記

The Sims3のSS中心な日記です。

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My Love Song : Chapter.14 【番外編 しのぶれど】After The Story

今回のお話は、当ブログのストーリーカテゴリにて以前から公開している物語の番外編である、
【しのぶれど】 上ノ巻 下ノ巻 の、その後のお話です。

※番外編の後日談ではありますが、物語本編と同じ時間軸で進行しています。
今回のお話も、本編としてお楽しみ頂けたら幸いです。

                                                          






彼から贈られた淡いバラの香りの香水
それがどんなに嬉しかったか 彼は知らないだろう


My Love Song-14 Ss-01
でもそれが・・・彼が選んだ物ではなく、彼を取り巻く女性達が選んだ物だとしたら・・・・・・




たしか、カードに書かれていたメッセージには

”素直になれないお二人へ
 あなた方ご夫婦を見守っている者はたくさん居ます。
 どうか末永く、お幸せに       愛をこめて K ”

こう書いてあったわ。
Kって誰?愛をこめてって、なに?

私達二人の共通の知り合いならば、頭文字ではなくてちゃんと名前を書くはずだ。
贈り物は香水だったのだから、選んだとしたら女性だとは思うのだけれど・・・




全く心当たりのない、”K”と言う人物。

My Love Song-14 Ss-02
私の頭の中はその謎の人物のことでいっぱいになっていた。






「いらっしゃい」

My Love Song-14 Ss-03
雰囲気の良い外観に惹かれて立ち寄った喫茶店。
夜はバーとして営業しているらしいが、夕方になる少し前だからだろうか。客の姿はない。





My Love Song-14 Ss-04
ソファで寛いでいるのは、お店のマスコットらしき子猫一匹だけ。
店員らしき人影もなく、マスターが一人でカウンターに佇んでいる。





My Love Song-14 Ss-05
「お酒はまだ出せない時間かしら?」
「大丈夫ですよ。何になさいますか?」

マスターにお任せして、私は荷物を足下に下ろした。






「ハァ・・・」

程なくして出されたカクテルを眺めながら、溜息をついてしまう。

My Love Song-14 Ss-06
「おや、お客さんどうかなさったのですか?見たところ旅行中のようですけれど」

初めて入ったお店なのに、マスターは柔らかい声で心配そうに私を見ている。





My Love Song-14 Ss-07
「あ・・・・いえ、疲れたなって思って」

夫であるアントニオのスケジュールは一応把握していたので、彼が帰宅前に滞在していた街の名前は分かっていた。
あのメッセージカードを読み返していたら居ても立ってもいられなくなって、家を飛び出ていたのだ。

そうだ、こんな軽はずみな行動をとるだなんて、数十年分の疲れが出ているのかもしれない。






「まぁ・・・それは大変ね。悩み事があるのなら、ワタシでよかったら話くらい聞くわよ?」
My Love Song-14 Ss-08
「えっ・・・?」

急に口調の変わったマスターにビックリして、思わずマヌケな顔をさらしてしまう。





My Love Song-14 Ss-09
「フフ。こういう職業柄、人の話を聞くのが得意なの。話したらスッキリするかもしれないから、話してみたら?」

ちょび髭のマスターが操る女言葉は、イヤミもなくてどこか安心感があって
私はカクテルを飲みながら、マスターに話してきかせた。








「ふぅん・・・そうね、モテる旦那さんをもつと苦労するわよね。」
My Love Song-14 Ss-10
「そうなの!本人も自覚しているからタチが悪いったらないのよ!」

女性客はカクテル一杯で酔ってしまったらしく、興奮気味に悩みを打ち明けてきた。
アルコール控えめのカクテルだったのだけれど、それがまわってしまうほどに、疲れていたようだ。

彼女の悩みは惚気ともとれる内容で、ワタシは思わず自分の悪友とも言える男を思い浮かべていた。






My Love Song-14 Ss-11
「ワタシの知り合いにもね、貴女の旦那さんと同じようなのが居るわ。そいつも昔は悪名高かったわよ」






My Love Song-14 Ss-12
「格好良くって頭もキレて、んでもって格好良くって・・・なんなのかしらあの男!」
「そんなに格好良いの?あらまぁ・・・ツミツクリな旦那さんねぇ」

この女性客は元々酒に弱いのだろうか?繰り返して言っているのには気付いていないようだ。

一見の客だとしても、その客が呑めるかどうか予測できるのが自慢だったのだけど
どうやらワタシの見立て違いだわね。手痛いミスだわ。






My Love Song-14 Ss-13
「それでね、     ・・・・・・」

ワタシが観察している間にも、彼女の話は続いている。
今夜は他の客が居ない方が良いかもしれない。

早めに店じまいして、彼女の話をじっくり聞いてあげようかしら。






My Love Song-14 Ss-14
「聞いてるの、マスター?」
「はいはい、聞いているわよ」

ま、偶にはこういうのも良いかもしれないわね。





------





「・・・・・・で?ローズは、どうしたんだい?」
「は、はぁ・・・・・・」
My Love Song-14 Ss-15
出張先から、ダンテ氏の家に直帰したあの日。- 正確に言うと、『昨日』だが - 部屋を飛び出していったローズのことを私は追いかけなかった。
いや、彼女からの一撃を受けて撃沈していたから追いかけられなかった。と言うのが正しいだろうか。

冷却期間も必要かもしれない。そう考えてそのまま私は妻の事を放置したのだ。
翌日になって朝食の席に現れない妻を訝しんでゲストルームを覗いてみたら彼女の姿はどこにもなく、手荷物もなくなっていた。






My Love Song-14 Ss-16
「ローズの姿がないのは分かった。で、きみは、何をしてるのかな?」

ダンテ氏は優しい口調でゆっくりと尋ねているはずなのに、私は自分の背中に冷や汗が浮かぶのがわかる。

ローズを探しに行く為に飛び出ていきたかったのだが、筋を通しておこうとダンテ氏の目の前に居る。
叱られるのは覚悟の上だったが、穏やかに窘められるのは逆にキツイものだな。






My Love Song-14 Ss-17
「ローズの居場所に心当たりはあるのかい?」
「彼女はここか私達の家しか行く宛てがないでしょうから、一度、家に帰ってみようと思います」

彼女の居場所は限られているはずだから。
そう、自分の心に言いきかせるようにしていると、ロザリア様の小さな溜息が漏れて聞こえた。






「もし、ワタクシなら・・・・このような時だからこそ家には帰りませんわね。」
My Love Song-14 Ss-18
「あの子は変にワタクシに似せようと、わざと気位が高いフリをするから。その性質が邪魔をする筈ですわ」






My Love Song-14 Ss-19
「ロザリアと違って、あの子はやることが子供だからね。
 彼女には彼女の、良いところがいっぱいあるんだけど。自分では気付かないみたいだね」

「フフ。そうですわね」

心配そうに。それでいて愛情の込められた柔らかい表情で当主ご夫婦はそう語る。






「あの子が飛び出ていく原因を、よく考えてみた方がよろしいのじゃなくて?」
「・・・・・・。」
My Love Song-14 Ss-20
彼女を思う気持ちは、この義祖父母夫婦には敵わないのかもしれない。

ロザリア様達にこれ以上心配を掛けない為にもローズを探しに行かなくては。
そう決心した私はお二人に深く頭を下げ、別荘を後にした。





------




「どうしてわかってくれないのよ・・・・・・」

My Love Song-14 Ss-21
女性客は一通りワタシに愚痴った後、そのまま寝入ってしまった。夢の中でまで旦那さんへの不満を口にしているようだ。






My Love Song-14 Ss-22
「ここまで無防備だとワタシが困るわ。これじゃあ、旦那さんも苦労しているのかもね」

ワタシがもし特殊な趣味の持ち主じゃなかったら、この女性は謂わば『据え膳』と言うところだろう。
育ちの良さそうな身なりだし、警戒心がなさすぎるのはそのせいかもしれない。






「誰だかは分からないけどこの人の旦那さん、ちょっとごめんね。移動させるだけだかねー」
My Love Song-14 Ss-23
「ン・・・・・     。」

こうして見ているだけでは奥さんが風邪を引くだけだからさ。
見えない誰かに断りをいれてから女性を移動させる。






My Love Song-14 Ss-24
目撃者は子猫だけだが、その子猫もそっぽを向いて見なかったフリをしてくれるらしい。

それにしても・・・自分の食指がこの女性にピクリとも反応しないのには笑ってしまうわ。






My Love Song-14 Ss-25
彼女が店に入ってきた時に一瞬だけ香った、覚えのある香りと紫色の髪を見て、なんとなくだが見当は付いている。

けれど確証はない。






My Love Song-14 Ss-26
とりあえずソファへと彼女を移動させてそのまま寝かせたけれど、客だけを店に残して帰るわけにもいかず。
ワタシは店内で片付けをしながら過ごすことにした。








数時間後。
バンッ!と言う大きな音と共に店のドアが開いた。

My Love Song-14 Ss-27
やっぱり、現れたわね。






「浩介、お前・・・!」
My Love Song-14 Ss-28
「あぁら、アントン。お・ひ・さ」
「何がお久だ。数日前に会ったばかりだろう」

珍しく慌てているようで店内に私以外が居ることに気付いてはいない。






My Love Song-14 Ss-29
「お前のせいで私がどんな目に遭ったと思っているんだ!」
「なんで私のせいになるのよ。失礼しちゃうわね」

格好つけてばかりいるから奥方に逃げられるんでしょうよ。






My Love Song-14 Ss-30
「切れ者で通っていたお前の、全ては慢心だろ?人のせいにして事の本質から逃げるなよ」

こちとら、事情は(たぶん彼の奥方であるあの女性客のおかげで)全てお見通しだわよ。
大体、大事な大事な奥方を探しに来たのかと思ったら、ただ、ワタシに文句を言いに来ただけ?
だとしたら笑えるわね。






My Love Song-14 Ss-31
睨む序でにアントニオの格好をジロジロと眺めてみたのだけれど・・・・・・
一昔前にプレイボーイとして名を馳せた男が、乱れた髪のまま走りまわっていたらしい。
余裕なさ過ぎだわ。






My Love Song-14 Ss-32
「とりあえず顔を洗ってらっしゃいよ」

ワタシは笑いを堪えながらアントニオを洗面所へと促した。








「う・・・ン・・・
My Love Song-14 Ss-33
ここは・・・?」
「あら、起きた?うるさくてごめんなさいね」

どうやら騒ぎで起こしてしまったようだ。






「私ったらお酒飲んで寝ちゃったのね。ご迷惑お掛けして、すみません」
My Love Song-14 Ss-34
「ここはお客にリラックスしてもらう為の店なのだから、気にしなくって良いのよ。
 それよりも、サッパリしたいでしょ?狭くてもよかったら、従業員用のシャワーを使ってちょうだい」






My Love Song-14 Ss-35
「案内するからついてきて」

客用の洗面所は各棟の一階にあるが、シャワールームはこの喫茶店の二階にだけ設置されている。
二階へはケーキ屋の店舗の裏から回り込まないと上がれない構造になっているので、案内が必要だ。






My Love Song-14 Ss-36
女性客は遠慮がちに付いてきていたが、ワタシが女性従業員用の休憩室まで連れていくと観念したかのようにタオルを受け取った。



さて、これからどうようかしらね?






「おはようございます、オーナー」
My Love Song-14 Ss-37
思案していたところに、ケーキの作成作業をしていた店子が顔を出した。
彼女はワタシの所有するこの建物の一角で、ケーキ屋を営んでいる。

この女性と、もう一人の店子であるデザイナーとで、朝食をとるのがワタシの店の日課だ。
今日はデザイナーの事務所は定休日なので、彼はやってはこないだろう。

そうか、朝食ね・・・。

彼女に朝食を二人分多めに作ってもらうことにしてから、ワタシは更に考え込む。






「クックックッ・・・」
My Love Song-14 Ss-38
「オーナー・・・やたらご機嫌ですね・・・」

アントニオの驚く顔が見られるかもしれないと思っただけで、笑いが止まらない。
自分でも不気味だと自覚しているけれど、店子に目撃されちゃったのは痛いわね。

シッシッ。と、手で追い払うようにすると店子はワタシに背を向けて見なかったフリを決め込んだ。







暫くすると、身なりを整えたアントニオが店内へと戻ってきた。
やっぱりこの男はどんな格好でも悔しいくらい様になる。

「朝食まだ食べてないわよね?用意してもらったから食べていくと良いわよ」
My Love Song-14 Ss-39
「いや、そんな暇は・・・」
「いいから、食べていきなさいよ。話はそん時に聞いてあげるから先に行ってて」

有無を言わさずにアントニオを隣りの店に追いやる。
舞台を整えるのって楽しいわよね。

十年来の親友の為だ。一肌でも何でも、脱いでやろうじゃないの。










「あの、シャワー、ありがとうございました。」
「狭かったでしょ。ごめんなさいね。」
My Love Song-14 Ss-41
「いえ、そんな事ありませんわ。良い香りもしていて、とてもリラックスできましたもの。」
「そう?フフ、ワタシがオリジナルにブレンドしたボディソープを置いているからかしらね」

女性客は少し驚いたような顔をして見せた。
そう言えば、今置いてあるのはアントニオに頼まれて仕入れた薔薇『しのぶれど』から抽出した香料を使った物だったわ。

余ったやつを従業員用に置いておいたのだけど
あら?もしかして、ワタシったらネタばらししちゃったかしら?

・・・・・・ま、いいわ。






My Love Song-14 Ss-42
「さぁ、朝食の準備が整ったようだから行きましょう」

恐縮し続けている女性を連れて、朝食の席へと向かった。









My Love Song-14 Ss-43
「浩介、遅いじゃないか。私はお前と違って忙しいのだから・・・・なっ!?」








My Love Song-14 Ss-44
「あっ・・・・・・あなた!!」

ワタシがやってきたと思ったらしいアントニオが、苛立たしげに出入り口を見据え。そのまま固まってしまった。
女性客もまた然りだ。






My Love Song-14 Ss-45
「ハイハイ。別のお客さんを待っていたんだからしょうがないでしょ。・・・って、聞いてないみたいね」

予想通り、女性客はアントニオの縁者のようだ。






My Love Song-14 Ss-46
固まってしまった女性をそのままにして、ワタシと店子は奥に引っ込むべく、踵を返す。



「おい・・・・これはどういうことだ、浩介。
 何故、私のローズがここに居る。そして何故、彼女の髪が濡れているんだ?」

気を利かせて立ち去ろうとしているのに、怒気を含んだ声に阻まれてしまう。
仕方なく店子だけ下がらせた。





My Love Song-14 Ss-47
「何故って、どうでもいいでしょ、そんなこと。髪が濡れているのはシャワーを貸したからよ」

マスターという職業柄、お客に関する情報は守秘義務もある。
ベラベラ喋ってしまったら、あっという間に店は閑古鳥になってしまうわよ。






My Love Song-14 Ss-48
「私は、どういうことかと訊いているのだが?お前と私の妻が知り合いだったなんて初耳だぞ」

どうしてそうなる。と、思わずツッコミを入れたくなるのを、ワタシはグッと我慢した。
この男の、この余裕のなさは何なのだろう。






My Love Song-14 Ss-49
「アントニオとあろう男が、ザマぁないわね。じゃあ聞くけれど、ワタシの副業は何よ?で、ここはどこ?あんた、バカなの?」

くだらない詮索してるといくら温厚なワタシでも終いにゃ怒るぞ。
そう言いきると、ワタシは固まったままでいる女性の肩に一瞬だけ自分の手を優しく触れさせる。

大丈夫だと言うように。ワタシは貴女の味方だと。伝わるように願いながら。






「マスター・・・・ありがとう。」
My Love Song-14 Ss-50
「・・・私が昨日、偶々このお店に初めてやって来ただけなのよ。
 あなた達が知り合いだったなんて、私の方が驚いているくらいだわ」

女性は昨夜私に話したことにより、少し自分の中で整理が出来たらしく
落ち着いた態度でアントニオに話して聞かせた。






「君と共にあのメッセージカードがなくなっていたから、私は一言文句を言ってやろうと浩介の元に来たんだ。」
My Love Song-14 Ss-51
「君は何か誤解をしていたようだけど、あのメッセージカードの”K”は、コイツなんだ。全ての元凶は、この男なんだよ」

おいおい、元凶とは何事なのよ?失礼しちゃうわね。






My Love Song-14 Ss-52
「そう言えば、作ってもらったって言っていた気がするのだけれど。それはどういう事かしら?」

やっぱり、ちゃんと説明してなかったのね。
言葉が足りてなさそうな、この『伊達だけ男』のやることには、補足ばかりが必要になる。
周りの人間が苦労するのよね。






「それは
My Love Song-14 Ss-53
「それはワタシの本業が調香師だからよ、奥様」

アントニオの言葉に割り込むようにして答えてしまう。




世の中の悩める女性達を勇気づけられるような。
そして、女性達を惹き付ける魅力溢れる男性になれるように後押しするような。
そんな幸せ溢れる香りを世界中の人達に纏って欲しいから。
だからワタシは祖国を離れ、世界に向けて仕事をしている。






My Love Song-14 Ss-54
「色々なブランドからオファーも来てるけど、ワタシ独自のオリジナルブランドも展開しているのよ」

以後、お見知りおきを。
ちょっぴり格好つけるような所作でアントニオの奥方に名刺を渡す。







My Love Song-14 Ss-55
「ふふ。ファースト・ラブからメイク・ラブまで、ワタシは世界中の女性の味方だから。
 誰かを虜にしたかったり、夜の営みに変化が欲しい時は、是非相談に乗るわ」
「メ・・・・ッ!?」

あらあら、奥方ったら頬を染めて固まっちゃったわ。
可愛らしい反応をする女性じゃないの。フフフ






「おい、私の妻に余計なことを言うな」
My Love Song-14 Ss-56
「あぁら?あんたに持たせたボディオイルだって、ベッドで使えるって言っておいたじゃない。喜んでいたくせに何を言っているのよ」
「なっ!?誰が喜ぶかっ・・・!」

この、一見真面目そうな夫婦は、からかうと面白いのかもしれないわね。






張り詰めていた空気が和らいだので、今度こそこの夫婦を二人きりにしようとしたのだけれど
奥方のたっての希望で、ワタシと店子の女性も一緒に朝食をとった。

My Love Song-14 Ss-57
アントニオの学生時代の話を知らないという奥方に、色んな話を聞かせながら。
約1名、その度に五月蠅く訂正を入れる輩がいたけれど、奥方は終始笑っていた。

アントニオの奥方がこんなに魅力的な女性だと知ることが出来て良かったと思う。
過去にワタシが封印した彼への想いは、このまま風化してくれるだろう。


そして、この夫婦の友達として、永く付き合っていけたら素敵よね。








食後の珈琲を飲みながら、この後の予定をなんとなく聞いてみたら、
それぞれが突然出てきたので特に決めていないと言う答えが返ってきた。
アントニオは休暇も無理矢理もぎ取ってきたようだ。

「あんたの秘書も向かえに来ないみたいだし、この際、奥様の不安を全部払拭しちゃえば?」

My Love Song-14 Ss-58
あ、ベッド云々じゃ、ないわよ?
そう付け加えると二人揃って赤くなってしまう。いちいちからかい甲斐のある夫婦だわ。
セクハラギリギリのトークをしていいのが、ワタシみたいな特殊な人種の特権よね。






「た、例えば・・・なんだ?」
My Love Song-14 Ss-59
「あんたの過去の汚点って言ったら、学生時代のヤンチャッぷりだわよね」
「・・・・また、それかっ!?私にはそれしかないのか・・・・」

アントニオはいくつかの大学で多数の博士号を取得している。
女遊びが忙しかった割には、真面目に講義を受けていた。
ま、この男にとっては女遊びも講義の一つだったのかもしれないけどね?






My Love Song-14 Ss-60
アントニオは自分のことなのにダメージを受けてへこんでいる。
この男もこういう反応が出来るようになったのねぇ・・・。






My Love Song-14 Ss-61
「いくつか大学に入っていたみたいだけど、尤も悪名高かったのはワタシと連んでいた、あの大学よね?」

開放的な空気の漂う、常夏の島にある大学。






「私は別に悪いことは一切していないぞ。なのに何故、未だに言われ続けなくてはいけないんだ・・・・・・」
「あんたね、女漁りは悪い事でしょうが!」
My Love Song-14 Ss-62
「子猫ちゃん達が私に群がってくるのだから、歓んで相手をするのが男ってものだろう。若かったんだよあの頃は」
「青い春だから盛りまくりか・・・・・・お盛んすぎる」





「子猫ちゃん達・・・・・・ね。」





あー・・・・・・。棘のある視線で思い出したけど、奥方が聞いてるんだったわね。
背筋に冷や汗が流れる気がしたんだけど、ワタシ、知らなーい・・・・






My Love Song-14 Ss-63
「決めたっ!私、パラダイス島に行くわ!」

過去の汚点が詰まったその土地の名前を、奥方がドンピシャで言い当てている。
どうやら奥方もアントニオの噂は承知済みだったみたいね。
色々と、ご愁傷様だわ。





「な・・・な、何を突然言いだすんだい、子鹿ちゃん。
My Love Song-14 Ss-64
それよりもほら、黙って出てきてしまったのだから、ダンテ様達が心配しているだろう?」

アントニオは挙動不審気味に慌てて止めようとしているが、墓穴を更に掘っているだけに見える。






「あなたの意見は聞いていないわ。あなたが行きたくなくても、私は、行くったら行くのよ!」
My Love Song-14 Ss-65
「あなたは子猫ちゃんでも小鳩ちゃんでも誰でもいいから、好きなだけ仲良くしていれば良いんだわ」

アントニオが押されているのを見ているのだけでも楽しいのに、何やら話が面白い方向になってきたわね。






「マスターも一緒に行って下さいますわよね?」
My Love Song-14 Ss-66
「・・・・・・え?ワタシも貴女に同行するの?・・・・・まぁ、面白そうだから良いけど」

一方的にまくし立てている奥方に急に話をふられてビックリしてしまったが、同意してしまった。

同意してから、あの島には黒髪の悪魔・・・もとい、悪女が居ると言うことを思い出した。
学生時代に、しおらしいフリをしてワタシのアントニオを弄んだ、あの女。

あの女についてはアントニオは多くを語らないけれど、ワタシは未だに自分の天敵だと思ってる。
異性だからアントニオを好き勝手して良いだなんて、卑怯よ。






「待て待て待てっ・・・!ローズ一人だけでも行かせられないのに、浩介まで一緒に行くだって?
My Love Song-14 Ss-67
そんなの許可できるわけないだろう。コイツはゲイとはいえ、男だぞ?!
ゲイだって、男なんだ。まかり間違ってその気になったりでもしたら襲ってくるかもしれないんだぞ?」

・・・・・・わざわざ念を押すように、繰り返して言いやがったわね?
まぁ、女性を抱けないわけじゃないから否定は出来ないけど。


それにしても・・・さり気なく奥方を抱き留めようとしながらだなんて、全く、やってくれるじゃないの。
イチャ付くか止めるかどっちかにしなさいってのよね。






My Love Song-14 Ss-68
「ちょっと、触らないで!マスターはあなたとは違うんだから、そんなことするわけないでしょ」

奥方はワタシの方を気にしながらアントニオの腕を振り払い、後ずさった。






My Love Song-14 Ss-69
「あなたと一緒にしたらマスターに失礼よ。いい加減なことを言って邪魔するくらいなら、あなたは一人で帰ってちょうだい」
「こ、子鹿ちゃん?!」

結局、奥方の意見に押し切られやり込められているアントニオを、ワタシはコッソリと窺う。
『格好良くて隙のないアントニオ』そのイメージは過去の物だ。
自分の妻に対するこの男の必死さを見ていると、微笑ましくも感じてしまう。


恋は盲目とはよく言ったものだ。
恋熱に侵されている時には見えなかったものが、数十年経った今、鮮明に見えている。
恋心とは種類が違うけれど、友を思うこの感情をワタシは大事にしていこうと思う。

奥方からも信頼されちゃったみたいだし・・・ね?







【後書きッぽい何か】

※今回のお話では、背景の時間帯が若干違うSSが数個ありますが、スルーして下さると助かります(汗)

成り行きで大人組も島へと向かうことになってしまいました。
ジョヴァンニの苦労が増えるのか、作者(管理人)の苦労が増えるのか。どちらでしょうね・・・・(遠い目)

さて、ストーリーですが、次回の更新は12月21日の予定です。予定は未定です。
えぇ、例の赤髪シム様の元ネタである、炎の守護聖様の生誕の日でございます。
文章自体は構築済みなので、あとはポーズ作って撮影して編集するだけ。

しかし、リアルの私事で恐縮なのですが、年末進行で仕事が立て込んでいて出張が続く予定なんですって。mgk・・・orz
なので誠に申し訳ありませんが、引き続きコメント欄等は閉じさせて頂きます。_(._.)_
プレイレビューの方もできる限り更新できるように頑張りますが、更新頻度は落ちると思われます。すみません><

フレンドさん方のブログには折を見て遊びに行きます!行かせて下さい!!(←必死(爆)
最近の唯一の癒しなので、お邪魔しまくりますので見かけたら相手して下さると嬉しいです。

ではでは、今回も閲覧ありがとうございました!




テーマ:The Sims3 - ジャンル:ゲーム

  1. 2014/11/10(月) 16:06:38|
  2. My Love Song
  3. | コメント:1
<<シムズ4プレイレビュー その8 | ホーム | TOP画を変更しました。>>

コメント

>鍵コメへのお返事。

>miruさんへ♪

miruさんこんにちは。お返事が遅くなってしまってごめんなさい><
以下、長文になりますのでお時間のある時に読んで頂けたら嬉しいです。

雑記まで読んでくれてありがとうー(T-T)
忙しい時はさすがに、色々とやることが詰まってるシムズ3はなかなか出来ないのでね。
手軽なゲームでシムズ3プレイしたい熱をやり過ごしてます(笑)
4はmiruさんに教えてもらったCC以外はまだチェックしてないのだけれど、大御所ブロガーさんの美形な4シムさんをツイッターでみて、
うちでプレイしてるシムズ4とは違うゲーム過ぎてビックリしたくらいだよw
おぉ!miruさんもぼくシムを購入していたのね!あれは手軽なのだけれど、確かに操作方法やがイマイチ分からないですね。
スターレベルを発展させるとバールとかノコギリ?が貰えるのだけれど、それをどこで使うのかのヒントが無いしw
エッセンスがとれる場所も分からなくなるね。うん、私もmiruさんの娘さんと同じく途中で投げそうだ(笑)←
DSのはミニゲームが主軸だから、そっちの方が楽しめるかもしれないね(^^)

さてさて、ストーリーの方ですが。前話にまでコメントありがとうございます!(T-T)
現在、お嬢のことを散々心配しているジョニィですら、学生時代には彼も知り得ないお嬢の過去がありました。
そうだね、ジョニィがその場に居たら何か変わったかもしれないですよね。お株も上がったかもしれないのに(笑)
彼の場合は女子校という女の園に入り込むには、プライドもあるし勇気も足りなかったのかも。
いや、いつも壁に隠れながら覗いていたとしたら、そっちの方が微妙だけれどwジョニィったら気の毒ー(´・ω・`)←
でも、そんな周りの雑念などを一切気にしないのが一人居ました。そうなんです!あんな若年寄な口調はすれど、一応(?笑)若いので。
闇に囚われているお嬢の事を、周りと同じような色眼鏡で見ない、貴重な存在です。(現在の二人はお互いに忘れていたけれど)
・・・え、アンジェちゃん・・・どこどこ?!(爆)
白い服の女性が関わっていると言うことで、ちょっぴりファンタジーな要素になっていまい混乱させてしまったらすみません(^^;)
そうですね、あの女性の特殊能力を使えばプライバシーなんて存在しないのです←
トリヴァーもその女性と同じような力を持っていた関係者の末裔なので、特殊能力の一端はあるみたい。
ただ、トリヴァーは変人だけれど一般人なのでその能力は自ら使うことは出来ません。

> いや~でもさ、もうこれは確実にトリヴァーさんもお嬢を巡る恋愛模様に参戦意思表明でございますね?
ムフフ(笑)← 幼馴染みの親戚と言うことで独走状態だったジョニィですが、トリヴァーを完全に安全圏だと思い込んでるフシがありますのでね。
どうなる事やら・・・だねー(  ̄ー ̄)ニヒ

おぉ><;ジョニィがドリスに食べられちゃったのがショックでしたか(涙)
そうですね、彼自身は純情だし、気になる女の子が居るならば拒否しきってほしかったところではあります。
けれど、ドリスの強引な手練手管に陥落してしまったわけで・・・・(汗)ジョニィが男度を上げるキッカケにはならなかったっぽいですしwww
ちょっと私がジョニィに期待しすぎたのか、ドリスが凶悪すぎなのか・・・コメントし辛いところです(遠い目)
いやいや、ジョニィにはmiruさんの仰るように、トリヴァーとお嬢の急接近を見て一人ジリジリとして欲しいよね!
うんwそれよりなにより、ジョニィはさっさとお嬢を見つけることが先決だわね(`・ω・´)←

後日談では、番外編では語られなかったローズの心情を、彼女と、第三者のマスター視点で進めてみました。
夫の事を信じたいけど信じ切れない・・・それってやっぱり辛いことだと思うのです。ダンテ達にはモロバレみたいですが(笑)
ダンテ夫妻のようになるにはまだまだ時間が掛かりそうですし、すんなりいったら面白くないよね!()

運命感じちゃいましたか?ありがとうございますーw(〃〃)
こぢんまりと寂れている店の雰囲気が、あの街(ショア)の雰囲気とは一風変わっているので、お客の心の拠り所になっているのかもしれません。
女性にとっては人畜無害なマスターです(笑)けれど悪戯心はあったようで。和解の協力どころか完全に面白がってますよねーw
ローズの世間ズレしているところも露呈してしまって、マスターに逆に心配されてしまいましたけれど、
周りの事を考えられないくらいに思いつめているからこそ、無防備になってしまったのかもしれませんね。
そしてwやっぱりすんなりいかないのが、この夫婦でございまして(爆)
miruさんの憤慨も分かります!wアントニオは女癖の悪さを自覚しつつも、それを悪い事だと思ってないのですよ。サイテーwww

ジョニィ達よりも複雑怪奇な大人達ですが。そうですね、ドリスは何を思って行動いるのでしょう?私にも分かりません(´・ω・`)←
>それくらい信用無いです、タラシ(元?)アントニオ氏(笑)
Oh…番外編で救済したはずが、また信用なくしちゃいました?あらら(笑)
このまま不仲になって離婚という流れは無いようにはするつもりですけれど、アントニオ・・・ローズとmiruさんに見捨てられないと良いなぁ。

あたたかいお気遣いも、いつもありがとうございます!><
リアル多忙で予定が立たないので物語の更新が1ヶ月少々空いてしまいますが、もう素案はできているからだいじょうぶだよ、miru母さん・・・|ω・`)コソコソ
miruさんのブログの更新をなによりも楽しみにしてるので仕事も楽しいのです。いつも素敵な物をありがとうです(^^)

あたたかなコメントをありがとうございました!
  1. 2014/11/21(金) 10:58:07 |
  2. URL |
  3. chiko #-
  4. [ 編集 ]

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